災害のときに補償をしてくれる「住宅保険」で知りたいこと

2019.10.28
住宅を持つとなると、決めなくてはいけないことがたくさんあります。家自体のことはもちろんですが、お金のことも考えなくてはいけません。


近年、日本では災害が多く起こっています。もしも、自分たちの家が災害に見舞われたら……。

復旧にどれだけのお金がかかるのか、またどんな保険をかけていれば補償してもらえるのか、分からないことがたくさんあるという方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、住宅を持つときに考えていただきたい保険の話をお伝えします。


住宅保険の基本知識

まずは、住宅保険の基本知識のおさらいです。

住宅保険とは、住宅にかける保険のことであり、主に「火災保険」「地震保険」をさします。

「火災保険」は、火災などが原因で建物や家財などが損害を保証するもの。風災や水災、盗難などの火災以外の損害の補償をするものもあります。

多くの人が不安を抱いているであろう地震や噴火、これらを原因とする津波による損害を補償するのが「地震保険」となります。

「何に由来する被害にあったか」「(建物・家財の)何が被害にあったか」によって、補償内容はさまざま。ご自身の住宅が、どのような被害にあう可能性があるのか、しっかりと考えたうえで保険を選ぶことが大切です。


災害に備えた保険を選ぶ


住宅保険とされる「火災保険」「地震保険」は、損害保険に分類されます。

損害保険は、保険事故が発生してから査定される保険のこと。つまり、査定する人によって、評価や支払額が変動してしまいます。

それでは、「火災保険」「地震保険」について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

火災保険


住宅が火災の被害にあった際に、損害を補償する保険です。

多くの場合、火災にくわえて、「落雷」「破裂・爆発」による損害も補償されます。保険の種類によっては、火災のほかに風災、雪災などの損害が補償の対象になることも。

「火災保険」という名称ではありますが、住まいの損害に備える保険という意味合いが強い保険といえるでしょう。

地震保険


地震・噴火・津波による災害で発生した損害を補償する保険です。火災保険とあわせて加入しなくてはならず、単体での加入はできません。

火災保険では対象とならない、地震による火災や延焼などが補償されます。保険の対象は、居住の用に供する建物及び家財(生活用動産)。

「地震保険に関する法律」に基づいて、政府と民間の損害保険会社が共同で運営している制度となっており、保険会社によって補償内容や保険料に違いはありません。

保険金額:地震保険を付帯する家計火災保険金額の原則30~50%の範囲(建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度)

ここで注目していただきたいのは、地震保険の保険金額です。補償金額の上限は、1,000万円。たとえ、全壊したとしても、これが変動することはありません。

これを解決してくれるのが、「特約」です。

「(地震保険の上限を)2倍にする特約とか保険というのはあるんですよ。今、自然災害が多いじゃないですか。そういうリスクが高まっていますから、そのような特約を選ぶという選択肢はあるんです。」(角昌夫氏)

引用:見落としがちな住まいと保険・第1回 損害保険

「特約」とは、基本的な補償内容を定めている普通保険の内容を変更・追加・削除するものです。一般的に、補償の対象を拡大する場合は保険料が高くなり、縮小する場合は保険料が安くなります。

しかし、角氏が言うには保険の仕組みは「相互補助の原則」というものがあるとのこと。現在、特約を選ぶ人はあまり多くありませんが、自然災害が多発を不安に思い、多くの人が自然災害を意識した特約を選べば保険料を下がるということもあるかもしれません。


どの災害にどの保険が適応するの?

二つの住宅保険の違いを見て気になるのは、どの災害がどの保険に適応するのかということではないでしょうか。

火災保険は火災だけが補償対象? 地震保険はどこまで補償してもらえるの? などを詳しく見ていきましょう。

台風による被害


台風による自然災害を補償してくれるのは「火災保険」です。台風に備えた補償として「水災補償」「風災補償」「落雷補償」があります。どの補償内容が適用されるは、台風の被害状況によって異なります。

「水災補償」は、台風などによる洪水、高潮、土砂崩れなどによる被害に適応されます。ただし、上浸水は地盤面から45cmを超えた浸水、損害割合が30%以上の場合となります。

「風災補償」は、台風、突風、竜巻、防風などによる被害、「落雷補償」は落雷による損害です。

地震による被害


「火災保険」では、地震や津波などの発生による損害を補償することができないため、地震が多い土地に住んでいる、地震による倒壊の不安があるなどの人は「地震保険」に加入しなくてはいけません。

地震保険で適応されるのは、「地震」もしくは「噴火」、またそれらによる「津波」となります。それらが原因で起こった火災、損壊、埋没、流出が保険で補償されます。

損害保険の“対象”を決めよう


ほとんどの災害は「火災保険」で、地震のみ「地震保険」で補償されるということがわかりました。「落雷補償」は火災保険の基本補償となっていますが、保険会社によっては「風災補償」は選択をしなくてはいけないことも。浸水などが起こりやすい地域にお住まいの場合は、ご一考をおすすめします。

また、保険を決める際に注意していただきたいのが、“対象”です。火災保険では、保険の対象を選ばなくてはいけません。そのときに、対象を何にするかによって補償内容が異なります。

補償を「建物」にした場合、補償されるのは「」「屋根」「床上」「カーポート」です。「家財」とした場合は、「家具」「電化製品」「自転車」が該当します。

つまり「建物」のみを補償対象としていた場合、「家財」である家電(冷蔵庫や洗濯機など)が被害を受けても補償はしてもらえません。逆に対象を「家財」とした場合、家電は補償してもらえますが、「建物」である窓が割れても補償はされないことになります。

また、台風の被害をうけても、「自然または摩擦などで劣化した場合(建物の経年劣化や老朽化による)」、「事故が起こってから保険金請求まで3年経った場合」は補償を受けることができません。ご自身のお家が補償内容に当てはまるかをきちんと確認したうえで、選ぶようにしてください。


一戸建てに限らず、家を買う・借りる際に必ず考えなくてはいけない損害保険。住んでいる地域などによっても、必要な内容はそれぞれ異なるでしょう。

ご家族とも相談をしたうえで、ご自宅を守れる保険を選択してくださいね!