いくらのマイホームを買えるか、把握できていますか?【WEBデザイナー小林、注文住宅を買う。第4回】

2021.05.10 ieny編集部
―― これは、妻子持ちのサラリーマン クリエイターが紆余曲折のすえに夢のマイホームを建てるまでの物語である。

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1月が過ぎ、2月、3月になると、時が経つスピードが途端に早くなる気がするのは、僕だけでしょうか?

あ、みなさんこんにちは、都内のWEB制作会社でデザイナーをしている小林徹(32歳)です。妻・ヨシ子(27歳)と息子の太郎(3歳)の3人で、練馬区某所、2DKの賃貸マンション(月12万円)に暮らしています。

マイホーム購入のために、前回はファイナンシャルプランナーの飯島さんの元を訪れ、マイホームにかかる諸費用について具体的に教えてもらいました。

今回は小林家が、実際にいくらくらいのマイホームを購入できるのかを、飯島さんに教えてもらいました。

そもそも、いくらまでが現実的なのかなんて、正直考えたこともなかったです……。


頭金は、マイホーム金額の2〜3割を目安に

FPとの相談
FP飯島さん:前回に引き続き、今回は小林家が、どのくらいの金額のマイホームを購入できるのかを見ていきましょう。

小林:ちょっとドキドキしますね。そういえば、飯島さん、よく「頭金ゼロでもOK」と謳った不動産広告を見かけるのですが、僕も頭金無しでもいけますかね!?

FP飯島さん:そうですね、確かに頭金ゼロでも100%融資が受けられる金融機関も多数あります。でも、基本的に自己資金無しで家を建てることを考えてはいけません! なぜなら「借りられること」と「返せること」はまったくの別物。夢のマイホームを建てた後に、家計が火の車になってしまったらと考えてみたら、どうですかね?

小林:確かに、恐ろしいです。息子も大学までは行かせてやりたいし……。

FP飯島:頭金の目安としてはマイホームの金額の2〜3割を目安としましょう。もちろんこれはあくまで目安ですから、多ければ多いほどいいです。では、その自己資金を確実に用意しておくためには、どうすればよいと思いますか?

小林:貯金ですか?

FP飯島:そうですね! とくに「積立定期預金」がオススメです。一定の額が毎月、自動的に貯金にまわりますし、引き出すためには解約する手順を踏まないといけません。だから貯まりやすいんです。

小林:そういえば妻が「積立定期預金」をしていると言っていたような……。

妻が積み立てをしていることを思い出す
FP飯島:素敵な奥様ですね! では、次に借り入れ可能な金額を見ていきましょう。


ローンを組む時は、「いくらなら安心して返せるか」を基準に

FP飯島:借入金についてですが、借り入れする人の収入で限度額が決まります。また、銀行などの金融機関は、年間の返済額が年収の25〜40%の範囲で借入限度額を設定しているんです。下の表を見てください。小林さんは年収500万円とのことですから、返済比率40%(金利3%)で考えると約4300万円を借りられるわけです。


小林:え! そんなに!! じゃあいい家が建てられますね!!

FP飯島:ちょ、ちょっと待ってください! 先ほどの頭金でも言ったように、「借りられる額」と「返せる額」は全然違うんです。奥様と作成して頂いたライフプランシート(※詳しくは第1回記事をチェック! )にも書いてくださったように、今後は息子さんの教育費もかかりますね。あとはお二人のご両親も今はご健在かと思いますが、これから介護費用がかかることも想定されます。小林さんや奥様が病気になってしまう可能性だってありますよね。そうした先々のリスクも鑑みながら、「無理なく返せる額」を算出していきましょう。

小林:あ、ありがとうございます!


無理なく払える、「返済可能額」を計算する

FP飯島:まずは「現在の払っている家賃」と「月々の住宅資金として貯蓄している金額」を足してみてください。それが将来、「住居費」に充当できる金額になります。


FP飯島:ただし! 月々の貯蓄をすべて住居費にしないようにしてくださいね。小林家はまだお子さんが小さいですから、今後教育費もかかってきます。また先ほど申したように、ご両親の介護費やお二人が病気になった際の治療費、そして老後資金など、ライフイベントで想定される貯蓄は残しておく、さらには貯蓄をコツコツ増やしていく必要がありますからね。

小林:なるほどー。

FP飯島:1の金額が算出できたら、次にそこから「住宅の維持費」を差し引きます。家は購入したら終わりではありません。固定資産税や修繕費など、家を維持していくためには、意外とお金がかかるんですよ。ほら、台風などが来て、家を補修しなきゃいけなくなることだってあるわけですからね。

小林:確かに。でも、修繕費がいくらくらいかかるなんて見当もつかないのですが。

FP飯島:そうですね。一戸建ての場合は、年間で15〜20万円を目安としておきましょう。この「住宅の維持費」を先ほどの「1」の費用から差し引きます。こうして出た金額が小林家の“年間”の返済可能額になるんです。


FP飯島:次に返済できる期間を算出していきます。住宅ローンは定年までに完済するのが普通です。小林さんの会社の定年は何歳ですか?

小林:65歳です。まだまだ先は長いなー。

FP飯島:では、「定年退職の年齢」から「返済開始の年齢」を差し引いてみましょう。これが「返済可能期間」です。


FP飯島:そして、金利別での借入可能額も見ていきましょう。下の表を確認してください。たとえば、返済期間が35年で金利1%のローンを利用したとすると、借入可能額は2952万円です。最後に、これまでの集大成です! いよいよ「返済可能額」を算出します。表Bの金額は年間返済額100万円あたりの借入可能額ですから、そこに2(=年間の返済可能額)を掛けて100万円で割り、適切な借入可能額を出します。これが、安心して返済できるローンの金額になるわけです。

ローンの借入可能額と金利

FP飯島:また頭金に、上で計算した「4」の金額を足すと、無理なく購入できるマイホームの上限費用が算出できるんです!


小林:す、すごい。こんなにしっかり計算していくんですね。でも確かに、一生ものの買い物なわけだし、購入前に自分たちが現実的に購入できるマイホームの額と、無理のない返済可能額を知っておけば、購入後の安心にもつながりますね。漠然としたローン返済の不安が、すっきりした気がします。


マイホーム購入後の「安心」を得るために、購入前に「計算」を。

WEBデザイナーの小林さん、FP飯島さんのレクチャーを受けたあとに、早速、奥様と「積立定期預金」がいくらあるのか? 頭金をいくらにするのか? 「月々の住宅資金にまわす金額」をいくらにするのかを話し合い、共有して、小林家が無理なく購入できる「マイホームの金額」と「ローン返済可能額」を計算したようです。

小林家のマイホーム購入計画、いよいよ本格的に動き出してきましたね!

さて次回は、奥様と話合いを重ねている中で出てきた疑問に触れていきます。それが「ローンの種類」。

ローンを組むと一言でいっても、さまざまな種類があるようです。小林さんと一緒に勉強していきましょう。


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この記事を書いた人

ieny編集部

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