夏のガーデニング「暑さ対策」で乗り切ろう!

2019.07.12 地域ライターE
ガーデニングは大好きだけど、真夏は花壇も私もグッタリ状態……。」そんな感覚、ありませんか?


2018年の東京都7月平均気温は28.3℃。1988年は22.4℃でしたから、この30年間でなんと6℃近く上昇している*のです。「子どものころは、クーラーなしで過ごしていたけどな……? 」という感覚は記憶違いではありません。「実際に暑くなっていてクーラーなしでは正直ツラい! 」のが実際のところですよね。

*参考元:気象庁|過去の気象データ検索

そんな暑い夏ですが、暑いからこそ、萎れた花壇やうっそうと茂ってしまった植栽は見たくないもの。人間も植物も暑い夏を乗り切るための「夏ガーデニングの基本の暑さ対策」をご紹介します!

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「日陰を作る」のが基本中の基本!

「日当たりがよい場所を好む」という植物であっても、真夏の炎天下、コンクリート敷きの地面に直接置かれた小さな鉢植えでは強い日差しによる熱に耐えられないことも。

まずはベランダガーデニングでもおガーデニングでも、強い日差しを遮ることができる日陰を作ることが第一歩です。

とはいえ、「冬はむしろ日差しを取り込みたい……」と考えると、カーポートのような「常設の屋根」は避けたいところです。

  • 台風など強い風が吹くことが予想される場合は簡単に取り外しができる
  • 費用が高額にならない
  • 簡単に購入できて設置の手間も最小限
こんな条件をクリアしてくれる日陰作りのアイデア「葦簀(よしず)」をご紹介します!


葦簀とは、ヨシの茎で編んだ「すだれ」のこと。
幅180×高さ210cmの大きなタイプでも3000~5000円と安価で、ホームセンターなどで手軽に購入できるうえ、軽くてクルクルと巻いてしまえば場所もとらない優れものです。風を通すので、掃き出しに立てかけて日除けとして使っても風は通ります。

横方向に編んだ葦簀の上部を固定し、日除けターフのように吊るせば、大きな日陰を作ることができます。

植木鉢など、特に水やり後の温度が上がりやすいものの上を、日陰になるように設置してあげましょう!


涼しく見える? いいえ、水を溜めてはいけません!


日本庭園の蹲(つくばい)や、水連の浮く水場。夏らしい光景で、涼しさを感じさせてくれそう! ……ではありますが、常に水を循環させたり流しつづけたりすることができないのであれば、夏場に「水を溜めておく」ことはオススメできません。

直射日光が当たり続ける場所であれば、あっという間に「お湯」状態。すぐに腐ってしまいます。また、ボウフラなど害虫の温にもなります。濁った水に藻が大繁殖……なんて避けたいですよね。実際の涼しさ、という点でも、湿度が上がるだけ。

「夏場に水を使うのは早朝と夕方以降の打ち水だけ! 」と考えてくださいね。


風通しを良くする工夫


直射日光以外にも、植物にとって「夏の大敵」があります。それは空気がこもって湿度が上がり、根が腐ってしまうこと。さらに、じめじめした環境にはなめくじなどの害虫を呼び込みやすくなってしまいます。

鉢植えの下部に、「水受け」を置いたりしていませんか?
コンクリートやタイル時期のエクステリアに、直接鉢を置いたりしていませんか?

鉢植えの底の「穴」の部分は常に新鮮な空気に触れるように設置しましょう。

段組みになっている鉢置きや、植木鉢の大きさに合わせたワイヤーラックなどが便利です。レンガを2つ並べてその上に鉢を置き、鉢の下に空気の通り道を作ってあげるなど、簡単な工夫でも風の通り道を確保できます。必要以上の水分が早く抜けるので、根腐れ防止にも役立ちますよ!

また、鉢と鉢の距離が近く、葉がたくさん重なった状態で空気の通りが悪くなると、葉の病気にもかかりやすくなってしまいます。あまり感覚を詰め過ぎず、空気が通る程度の余裕をもって並べてくださいね。


草花が萎れてしまった時の対処法

「夏の暑さ、色々気を付けていたつもりだけれど、せっかく大切に育ててきた草花が萎れてきてしまった気がする……」
そんな時の対処法も覚えておきましょう。

【水枯れが原因の場合】
植物にお水をあげるのは1日1回……。夏以外はもちろん十分なのですが、夏場、土の表面が乾いてしまうほどであれば、朝と陽が落ちた後の夕方、2回の水やりが必要となります。
「土が乾いている?」と気が付いても、それが日中であれば夕方まで水やりは待ちましょう。鉢の中の水分の温度が上昇し、それが原因で根腐れを起こしてしまうことがあります。

【直射日光や高温による葉焼け】
葉が一気に乾燥したり、高温状態がながく続いたこと原因で、葉が枯れてしまったら、その葉そのものを再生することは難しくなります。枯れたり変色している葉を落とし、新芽だけを残して再生させましょう。


人間も涼しく感じられる工夫をしてみよう!

暑いのは植物だけではなく、「お世話する人間」も同じ。大切に育てているお花の世話のために、熱中症になったら大変ですよね。

植物にとって「涼しい」環境をつくることは、お世話する人間にとっても「涼しい環境」につながります。ほかにも、簡易スプリンクラーを設置する、作業中は日除けターフを張る、日中のガーデニング作業は避ける、家のなかにも空気の通り道を作るなどの工夫で、「暑い夏のガーデニング」を乗り切りましょう!

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります