玄関横に洋服を収納!? 整理収納コンサルタントが伝授!「新築するならほしい、このひと工夫」vol.1

2016.12.01


「家のなかで“考えていないところ”がないんです」

そう語るのは、整理収納コンサルタントインテリアコーディネーター川崎朱実さん。5年前に建築したご自宅には、暮らしやすさを追求した独自のアイデアがいっぱい。

「以前はマンション暮らし。そのとき7年ほどかけて『ここはこうだったらいいな』『こうなったら楽だろうな』と思ったことをノートに書きとめていました。洗濯のとき、料理のとき、保育園に行くとき、それぞれの動線をマンションの間取り図に描いてみて、無駄を省くにはどうすればいいのかということもよく考えていました」


そんな川崎さんに、建築前に知っておきたい収納のアイデアと、暮らしやすい家づくりについて聞きました。

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アイデア1 玄関横のクローゼットに家族の洋服を収納


川崎邸の大きな特徴は、玄関から入ってすぐ横に、約3.5畳の「ファミリークローゼット」を設置しているところ。今の季節に着る家族の洋服のほとんどが収められています。それぞれの服はそれぞれの部屋に、という一般的な収納方法とは大きく違いますね。

息子さんが4人いる川崎家では毎日たくさんの洗濯物が出るため、洗濯→干す→畳む→収納の手間と時間を省くことは大きな課題でした。

そこで、洗濯から収納まですべて1階で済むように、リビング横に物干し用のテラスを設け、乾いた服は取り込んで、ハンガーにかけたままファミリークローゼットに収納しているのです。玄関横なので、外に出て「意外と寒い!」というときも、すぐに上着を取りに行けて便利。


物干しテラスの道路側にはルーバーがあり目隠しされていますが、リビングからは丸見え。
「『眺めがよくないのでは?』と設計士さんに言われましたが、主人と話し合った結果『昼間、ずっと家にいるわけではないからそれほど気にならないはず』と、眺めより洗濯物を干す手間を省くことを優先させることにしました」


「一般的にどうか」ではなく、「家族にとってどうか」「自分のライフスタイルに合っているか」を重視することが暮らしやすい家づくりのポイントと言えそうです。

アイデア2 洗濯機のそばに便利なバーを取り付ける

ファミリークローゼットの前は洗面所。洗濯機そばに、タオル掛けのバーが取り付けられています。


「お風呂に入るときはバスタオル掛けにしていますが、洗濯のときはここにハンガーを並べ、洗濯槽から取り出した服をその場で掛けてから、テラスに持っていっています。暑い中や寒い中、屋外で洗濯物を掛ける必要がありません」
ちょっとしたことですが、毎日のことだから結構重要。「ああ、洗濯物を干すのめんどくさい」と感じてしまう要素がすべて省かれています。


雨の日は、洗面所に設置した室内物干しユニット「ホシ姫サマ」(パナソニック)を利用し、除湿機と組み合わせて乾かしています。



アイデア3 キッチンは自分の使いやすいサイズで細かく設定

川崎さんが料理中でも、子どもたちが飲み物などを取りやすいように、冷蔵庫はキッチンの手前に配置しました。その隣に造り付けの食器棚。


「食器棚の奥行きは45cm。最近は多い60cmだと深すぎて手前が余ってうまく収納できないと考え、この奥行きにしました」



食器棚だけでなく、キッチンスペースの幅もよく考えて設計しています。



「幅は89cmです。私が料理をしているときでも、子どもたちや主人が食器を運んだり飲み物を取ったりしやすいようにシミュレーションしてこの幅になりました。『もっと広いほうがいいのでは?』という設計士さんもいると思いますが、広すぎると大きく動かなければなりませんし、空いている床についスーパーの袋や根菜の袋を置いてしまいがち。私には向かないと思ったんです」


アイデア4 棚にモノを合わせるのではなくモノに棚を合わせる

キッチン横の棚は食品庫として使う人が多いのですが、川崎さんは仕事用カバンや領収書などの書類ボックス、電話、ファクス、アイロン、掃除機などを収納しています。


「食器棚と同じくこちらも奥行き45cmです。この幅はプリンタが収まりやすいんです。建築前に何をどこに収納するかよく考えておいて、そのサイズを測っておくといいですね」


リビングの収納も同様。あらかじめ整理用のかごとファイルボックスを入れると想定して、そのサイズに合わせて27.5cmで設計してもらったそうです。


27.5cmはティッシュのストックを入れるのもちょうどいい大きさ。A4サイズぴったりの棚にしてしまうと、ファイルボックスやA4変型の本などが出っ張ってしまうことが多々あるので注意が必要です。


「建てる前に、ここで何をするのか、ここに何を入れるのかを決めておくことが大切」と川崎さんは語ります。


「設計士さんに『今まででいちばん注文の多い客だ』と言われてしまいました(笑)。でも、家にいる時間が長い主婦の感覚で『これがいい』と思ったら、その感覚は合っているはず。『設計の素人だから……』と遠慮する必要はありません。その後、何十年間も『ああすればよかった、こうすればよかった』と後悔するより、設計前にうんと考えてどんどんリクエストを出したほうがいいと思いますよ」

「自宅のすべてに満足している」と語る川崎さん。次回は建てた後のモノのしまい方について伺います。

川崎朱実
PrimeLife代表。マスターライフオーガナイザー(協会認定講師)、整理収納コンサルタント、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士、メンタルオーガナイザー。出産、子育て、家の新築など生活環境が大きく変わるタイミングでお客様の「理想の暮らし方」を明確にし、その土台となる「理想の住まい」を根本から作り出す。男の子4人の現役子育てママとしても日々奮闘中。
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