おうちの断熱性、窓が台無しにしてるかも!?

2016.09.13 ieny編集部
マイホームを建てる上で、キーワードとなる言葉が、高気密、高断熱です。現在の日本の住宅市場では常識と言えるものですが、その中で占める「」の重要性や役割については注目度が低いと言われています。せっかく建物を高気密、高断熱仕様にしても、開口部である窓が従前のままでは何もなりません。世界基準に照らし、窓の断熱機能をアップする努力が必要となるでしょう。

欧州との窓に関する断熱の比較


窓にポイントを当てて家を建てる方はどれほどいるでしょうか。高気密や高断熱住宅にスポットが当たっていますが、それを語る上で窓は非常に重要な要素です。にもかかわらず、窓に関して日本はまだまだ発展途上にあると言っても言い過ぎではありません。それを証明する数値が、窓の断熱性能を示す熱貫流率という指標「U値」です。1平方メートル当たり、1時間に通す熱量を表し、値が小さいほど断熱性能が高いといえます。世界各国がU値の最低基準を設定していますが、2012年時点で、1位のフィンランド1.0に対し、日本は6.5、第13位となっています。12位の韓国でさえ2.7のU値を設定していますので、世界に大きく遅れていることは明白です。

暑さ寒さの原因について


窓は暑さや寒さから守ってくれるだけでなく、差し込む光、換気や風通し、デザイン性の面も重要なポイントとなります。しかし、建物自体の断熱性が向上した現在、壁や天井、などから逃げていく熱より、窓から外に出ていく熱が占める割合が高くなっている点に注目しなければなりません。シングルよりはペアガラス、トリプルガラスと多層になるほど、より断熱性が高くなるのがそれぞれの特長です。また、真空ガラス、不活性ガス混入ガラス、特殊金属膜をコーティングしたガラスなどが登場して、窓の素材や機能も進化し、高性能住宅に占める窓の重要性と役割が増しています。

窓の素材について


窓の素材としては、多層ガラスや高性能ガラス、複合サッシなどがあります。窓の結露に悩む家庭が多いようですが、結露の原因である窓に対する意識改革が必要です。こまめな換気も必要ですが、特に冬は、室内が暖房で暖められているのに対し、外気が冷えています。冷たい窓ガラスに暖かい空気がぶつかって水滴となり、付着して結露しやすくなるのです。窓そのものの断熱性能を高くすることで、窓ガラスでの温度差を少なくし、結露の軽減が図れます。

まとめ

窓にこだわることも気密性と高い住宅や、快適な省エネ住宅を建てる際には重要です。日本のメーカーでも世界レベルに近づけるよう、結露を軽減する断熱性の高い窓ガラスやサッシを開発して販売しています。家を建てようと考える時には、窓の断熱性能などの仕様についても、ハウスメーカーや工務店に確認・相談してみましょう。

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