人気メーカー・WOODONEに聞く!「室内ドア」の賢い選び方

2022.05.30 烏田千洋
家づくりの参考にInstagramやインテリア雑誌などでお家の写真を見ていると、オシャレな家には決まって素敵な室内ドアがあることに気がつきます。

住空間の雰囲気づくりはもちろんのこと、暮らしやすさにも直結する室内ドア選び。住んでみて気に入らないから気楽に取り換えというわけにはいかないからこそ、新築の際に最適な選択をしたいもの。

室内ドア選びのポイントを、キッチンなどでも人気の無垢・木質総合建材メーカー WOODONE(ウッドワン)のショールーム「ウッドワンプラザ 新宿」で教えていただきました。

<お話を伺った方>
株式会社ウッドワン プロダクトマネージャー 前田知彦さん/ショールームマネージャー・インテリアコーディネーター 酒井萌さん


引き戸? 開き戸? 間取り・暮らしをふまえて選択しよう

――注文住宅で新築を建てたはいいが、住んでみたら室内ドアの開きが不便で暮らしづらくて後悔……という話を聞いたりします。まずは、室内ドアの「開き方」を選ぶ際のポイントを教えてください。

酒井さん(以下、敬称略):
ドアには、大きく分けて「開き戸」と「引き戸」があります。それぞれメリット・デメリットがありますので、間取りや家族の暮らし方から優先順位を考えて決めていただくのがオススメです。

開けるスペースを考えると、開き戸は面積が必要になります。引き戸は開けるスペースは必要ないですが、壁の面積が必要になります。

開き戸は、狭い廊下や動線が混み合うキッチンなどへ開くようにしてしまうと、人の動きや家具と干渉して不便・暮らしづらいということが考えられます。

一方、家中で引き戸を多くすると、使える壁面積が少なくコンセントの位置に困る場合があります。開き戸の方がコンセントの位置は自由度が高いですね。また引き戸の場合、レールが下についているタイプだと、ほこりがたまって掃除が面倒という方もいらっしゃいます。

暮らし方をふまえて考える例としては、たとえば開けっ放しにしておくことが多くなりそうなドアに関しては、引き戸にしておくということです。開き戸だと、ドアストッパーを用いない限り、風などで閉まってしまうことがありますね。

前田さん(以下、敬称略):
開く寸法として、有効開口面積(実際に人が通れるスペース)を最優先にするなら、引き戸が有利です。大きな荷物を持って通る、車椅子で暮らすなどを考える場合は、引き戸の方が好まれるのが一般的です。

なお、左右どちらに開けるかも重要なポイントです。左右兼用のドア・枠の仕様になっている商品もありますが、施工時には加工して左右を固定してしまうため、お住いの後に入れ替えるには枠の取り換え工事が発生します。

酒井:ウッドワンでは、省スペースの開き戸「スライディングドア」や、壁の外側にレールをつけるリフォーム用の引き戸「アウトセット」などもご用意しています。


何から選べばいい!? 室内ドアのデザインの選び方

――室内ドアと一口に言ってもさまざまなデザインがあり、何からどう選べばいいのか迷ってします。選び方のポイントを教えてください。

広い面積の材質や色から考えてみる


酒井:広い面積から決める方が多いですね。床材などの色の決定後に、それとコーディネートして室内ドアの色を決めるという流れです。

当ショールームでは、開き戸か引き戸かまで含めて間取りが決定された後に、ドアの材質やデザインを見に来られるお客様がほとんどです。

一般的には、リビングまわりにガラスの入ったデザインのものを選ばれることが多いです。豪華に見えるということと、南向きに設置されることの多いリビングから玄関・廊下に光が入るという採光効果もあります。

その他の居室では、ガラスが入ってもそれほど大きくないプライベートが守られるデザインが好まれます。

住まい方のトータルコーディネートで考えてみる


前田:ウッドワンが発行している『スタイルブック(木づかい、戸そだて、家づくり)』では、15種類のライフスタイル別にインテリアのトータルコーディネートのご提案をさせていただいています。

インテリア選びは、皆様どのようにご希望のイメージを伝えたらよいか迷われるところです。そこで15種類のイメージを取り掛かりとして希望のアイテムを見つけていただくために、モデルプランをご提案しているのです。

15のライフスタイルにはそれぞれテーマがあり、キーワードを当てはめてどのように暮らしたいかというところからアプローチしていきます。

テーマとしては、在宅勤務がメジャーとなった現在の住まい方、郊外でのセカンドライフ、子育て世代の家づくりなどです。

キーワードとしては、「ナチュラルモダン」「ジャパニーズモダン」といった空間イメージのテイストから、「壁面収納」「ウォークインクローゼット」という機能性、「グレー色」「ファブリック感」「木質感」といった色調・素材感などさまざまな角度で切り取っています。

そして最終的に、各空間イメージで登場したドアなどのパーツを、商品に落とし込んでご紹介しています。

ショールームではカタログ冊子をお渡ししていますし、当社のホームページでもご覧いただけます。

ウッドワン公式サイトで閲覧できるカタログ『スタイルブック2021』

――なるほど。さりげなく室内ドアが登場していますが、どれも空間の文脈にぴったりフィットして見えます。ドア単体ではなく、暮らしの空間全体で考えていくのがよいのですね。


デザイン・材質だけでなく機能面にも気を配ろう

――ドアの材質にはどういったものがあるのでしょうか?

前田:材質には、無垢材、シート、突板(つきいた)があります。無垢材は木を伐り出してそのまま使ったもの。シートは塩ビシートなどの印刷物、突板は木材を薄くスライスして張った化粧板です。

酒井:無垢材と言えば、床材のイメージがありメンテナンスが必要と思われている方も多いのですが、ドアの場合は、床材と違って人が歩いたりモノを移動したりなどのストレスが少ないので、定期的にオイルを塗るなどのメンテナンスは基本的には不要です。

ほこりなどの汚れが気になったときなどに、硬くしぼった布で軽く水拭きするだけで充分です。

前田:メンテナンスという意味では、開き戸には開閉を可能にするための丁番という金具がついていますが、ウッドワンではオイルレスブッシュという丁番のしくみを採用しています。メンテナンスでオイルをさす必要がない丁番です。

また、開き戸はレバーを引くと開くしくみですが、そのしくみのためにドア内部にある錠ケースの開閉テストを、ウッドワンでは30万回行っています。これは、業界標準の10万回(約10年分の開閉回数想定)の3倍です。

酒井:ドアは、何十年と長く使うものですからこうした機能面にもぜひ注目して選んでいただければと思います。


ショールームで、豊富なデザインをチェック!

肝心のデザインにはどのようなものがあるでしょうか? そこは百聞は一見にしかずということで、ショールームに並んださまざまなドアのなかから、ほんの一部を厳選してご紹介いただきました。


ウッドワンを代表する無垢材シリーズ「ピノアース」。木目が美しい框組(かまち組)の無垢のドア。手触りもさらりとして気持ちがいい!


同じく「ピノアース」シリーズ。カラーバリエーションは木そのものの色を活かしたカラーや、空間のアクセントとなるカラーまで幅広くラインナップ。右のタイプは、すりガラスをはめ込んだデザインで採光もばっちり


ステンドグラスを埋め込んだデザインも、人気アイテムのひとつ


シートタイプの「ドレタス」シリーズ。ライフスタイルにあわせて豊富なデザインから選べる


左はクローゼット用の通気性のある折れ戸。ルーバータイプの室内ドアもある。右は和紙調のくもりガラスの入ったモダンな和テイストの引き戸。


ドアレバーも豊富にラインナップ。


引き戸も引手の違いで印象がガラリと変わる。


スタイリッシュな通常の天井高にぴったりと納まる2メートル40センチ高の「天井ジャストハイドア」。狭小住宅でも開放感を出せると人気。引き戸タイプもある。


キッチンやダイニングなど空間を丸ごとコーディネートした展示でイメージが膨らみます。


採光や通風の課題も室内ドアで解決できるかも!?

今回は、快適な住まいのための室内ドア選びについてご紹介しました。カタログやスマホ・PCで見ているよりも、実物を見たほうが断然イメージが湧いてきます。

また採光や通風のために工夫されたデザインのドアも多数あり、間取りの課題を室内ドアで解決できる可能性も感じました。

迷ったら、ぜひショールームを訪れて実際のドアに触れてみてください。思わぬ打開策が見つかるかもしれません。

WOODONE(ウッドワン)とは


ショールーム「ウッドワンプラザ 新宿」

2022年で、会社設立70周年を迎える無垢・木質総合建材メーカー。1990年よりニュージーランドでの森林経営をスタート。植林から伐採まで30年サイクルで大切に育て上げた木材を、無垢材、集成材、合板などに加工し、まるごと一本の木を活かし切る。ウッドワンの製品を選ぶことで地球環境保全への貢献にもつながる製品づくりを続けてきた。ニュージーパインの無垢材シリーズ「ピノアース」など、幅広い価格帯の木のぬくもりのある製品ラインナップが人気。
https://www.woodone.co.jp/

*本記事で紹介したカタログはコチラから閲覧できます> 『スタイルブック2021

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この記事を書いた人

烏田千洋

編集・ライター
家の建て替えか、リフォームか迷いつつ情報収集の日々。憧れは、トリプルガラスの樹脂窓と、全自動おそうじ機能付きの換気扇、朝日の入る日当たりのよいお家! 趣味、園芸。日本のいいね!が、見つかるメディア『japonism』編集長