一級建築士が伝授!注文住宅の要望、どのように担当者に伝えるのがいい?

2020.12.14 拝藤チサト
注文住宅で建てる理想のわが家。すみからすみまで大満足の家を建てたいですよね。

でも、現実には、いざハウスメーカーや工務店など業者との間取りプランの打ち合わせに入ってみると、次から次へと決断の連続で、時間に追われて、もうヘトヘト……うっかり業者にお任せしちゃったコンセントの位置を、後から猛烈に後悔! なんてことが結構あるようです。

そこで、プランの検討段階で、どんなステップが待っているのか、具体的な段取り・ステップや考え方について、間取り診断のセカンドオピニオンサービスで、数々の悩める施主を救済してきた動線収納デザイナー/一級建築士の拝藤チサトさんによる寄稿連載でご紹介!

連載第1回は、プラン検討に突入する前にやっておきたいこと、そして、業者との打ち合わせ攻略法を解説します。業者のプランがいまいちなんだよね……(泣) なんてとき、実は「プランの問題」ではなく、「コミュニケーションの問題」ということが多いのだそう。それって、どういうこと??


住むのはあなた自身! まずやっておきたいこと

家を建てたいな!! と考えるときにいくつか重要なことがあります。

家を建てたいな~と考えている時、多くの方ははじめての経験でプラン(間取り)のイメージは断片的だと思います。

まずは断片的なイメージを文字にしたり、それにぴったりくるイメージを雑誌やアプリなどから見つけてきましょう。


間取りのラフなイメージを考えるのは建築家の仕事です。けれども、その中身を考えるのは住み手の仕事だと言っても過言ではありません。

なぜなら住むのはあなた自身だからです。


ステップ1:家族の意見を出す

建築士や設計士に間取りを提案してもらう前に家族で(夫婦で)話し合い、

  • 今の不満
  • 欲しい未来
についての意見をすり合わせます。

家族(もしくは夫婦)で会議の時間を確保して、ノートなどにまとめていきましょう。


ステップ2:家族の意見をまとめる

そのイメージから、自分の生活動線と家事動線を言語化or視覚情報にします。

こちらも話したことをリマインドしておくためにノートにまとめていくのがオススメ!

この状態になってから、建築会社に相談をしましょう。


ステップ3:担当者と話し合い

建築会社とのプラン検討の打ち合わせは、おおよそ8回前後。出し惜しみせず、打ち合わせでは全て伝えます。

建築会社も「全て伝えてください!! 」「なんでも言ってください」とさまざまな言葉でお客様の言語化を要求してきます。

ここで「おまかせ」の空気を出したら、なんとなく最後まで相手主導になりがちです。

ぜひ、明確な意志を示してくださいね。

その結果、面積に対してすし詰め状態になることもよくあります。重要なことはその中で優先順位を必ずつけていくこと。

というのは、共通認識がずれやすいので、

「リビングには広めの4人掛けのダイニングテーブルセットと、3人が座れるようなソファを置きたい」

など、具体的な数字はサイズがわかるように伝えていきましょう。

さらに「なぜそう思うのか」を添えるとプランする側もイメージがつきやすいので、積極的に伝えてください!

「うちは親戚を招いてお鍋のパーティーをすることが多くて、人と人が行き交うスペースが広く欲しいなぁ。そんな時にさっとモノを置けたりするスペースが欲しいなぁ。」

などと話してもらえると設計の立場からするとイメージしやすいものです。


気をつけてほしいのは、多くの場合は設計担当者は男性であるということ。家事の動線については、事細かに指示するようにしたほうがよいでしょう。

建築家だから分かってるだろうというのは大変な誤解です。

イメージがズレないために必要なものは、数字と写真です。言葉だけのイメージに頼らず 、見える化して情報を共有していきましょう。

たとえば、玄関で両手に荷物を抱えて子どもと一緒に帰宅したとき、玄関の電気がサッとセンサーでついたら嬉しいですよね。

両手に持ったスーパーの袋をとりあえず早く手放したい。そして手を洗って子どもたちをリビングに入れて落ち着きたいですよね。

そんな日常の動線をイメージして伝えましょう。

また、洗濯の動線はどうしますか??

全部服を脱いですぐ洗濯する? 夜中に洗濯機を回すの? 洗濯乾燥機に乾燥してもらう?

洗濯した後の服を自分が干すのか夫が干すのか、また取り入れはいつ畳むのは誰なのか? どこでたたむのか?

そんなことまで伝えるの?? ということまで伝えましょう。


設計者の立場から言うと、とにかくはじめの段階でいろいろと言ってもらう方がプランに盛り込みやすくラクチンです。

3~4回目の打ち合わせになってから「そういえば洗濯を干す場所はここじゃなくて~」とか、「ワークスペースが欲しいと思っていて……」と言われたりするとすごく困ります。

プランが大きく二転三転しないためにも、自分たち家族がしっかりと意見をまとめてそれを伝えることを意識していきましょう!!

筆者の経験から申し上げると、ひとつめのプランでトントン拍子に進むことが
施主様の最終満足度が一番高いと感じます!

セカンドオピニオンをやりはじめて気づいたことは、「プランの問題だ」と思ってることが、実は「コミュニケーションの問題」だったというパターンが多いということです。

ぜひ主体的で、丁寧なコミュニケーションを心がけてくださいね。


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キッチンからパントリー洗面所、バスルームまで一直線で家事がしやすい

パントリーは可動棚。置くものによって高さが変えられます。室内干しスペースとしても利用可能で、湿気がこもらないよう、すべり近くと天井近くに設置されています

「A」のキッチンはオープンな対面型、「B」のパントリーは独立した部屋でリビング・ダイニングから目に入らない形に。玄関・洗面所側からもパントリーに入れて、買い物後の荷物置きもラクラク。パントリーをウォークスルーにしたことによって、回遊ができる間取りになっています

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この記事を書いた人

拝藤チサト

一級建築士/整理収納アドバイザー/インテリアコーディネーター
一級建築士として住宅設計に従事した後、100件以上の住宅リノベーション経験をふまえて、「あなたの家を100%生かすあなたの性格に合った、あなたのライフスタイルにフィットした収納を、動線から考え提案」するオンライン整理コンサルティングをスタート。ワーキングマザーの視点から家事のしやすい間取り診断サービスも行う。