駐車場1台分しか敷地の余裕がないとき、グリーンを入れてエクステリアを映えさせる工夫

2018.07.10 地域ライターE

狭小住宅とは言えないけれど、3階建てで1階部分には一台止められる駐車場を確保するのがやっと。都心部であれば、珍しくないパターンですよね。
一面に芝生がはられた広いお、というわけにはいかないけれど、家の正面がコンクリートや砂利が敷きっぱなしの駐車スペースだけ、というのはどうしても寂しくなってしまうものです。

今回は、エクステリアとしても映える「駐車場兼エントランス」の工夫をご紹介します!

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使えない駐車場にしないために

狭小住宅や3階建ての場合、建ぺい率いっぱいに建物面積をとって、残りのスペースでゆっくり庭や駐車スペースを配置しよう……と考える方が多数派です。駐車スペースをどれくらいとるか、きちんと設計の段階で打ち合わせをしていますか?
もしも「今は賃貸マンションで、べつに駐車場を借りる余裕もないから、一戸建てで駐車代がいらなくなったら将来的に車を買おう……」と考えていて、自分で車を所有したことがないという人は要注意です。

当然のことなのですが、車によって、その車体の大きさはまったく違います。
「コインパーキングも、いろんな大きさのクルマが停まっているじゃないか……全部停車できるように考えるものなんじゃないの?? 」と誤解されがちですが、家の駐車場サイズに「規定」はありません。
建売住宅などで、「駐車スペース1台※軽自動車」と案内されていれば、3ナンバーはおろか5ナンバーでも「駐車場に車を置く」こと自体は可能でも、乗り降りはできません。スライドドアかどうか、ベビーカーやチャイルドシートの乗せ降ろしはあるかといった条件によっても必要な広さに違いがあります。

また、前面道路に余裕はあるのか、歩道の段差や電信柱などがないか、そういった外部要因にも影響されます。
ハウスメーカーはエクステリアについては一切関与しない場合もありますが、「とりあえずクルマ1台駐車できるようにしておいてください」と言った発注後、上記のような確認をしてくれない場合は要注意です。


少しのグリーンで印象が違う!


駐車に必要なスペースがわかったら、そこから「エクステリア」を考えていきましょう。
「帰省のときにはおじいちゃんおばあちゃんも乗せられるように、車は絶対3ナンバーのエルグランドやレガシィにしたい。ちゃんと余裕がある駐車スペースにしたら、シンボルツリーどころか背の低い植栽や花壇も置けそうにないな……」
「もともとガーデニングなんか興味ないし、駐車スペースはコンクリート流して固めるだけでいいんじゃない?」
こんな風に考えている人にオススメなのが、「地面にちょっとだけグリーン」です。

駐車時にタイヤが乗らないところを中心に、コンクリートやタイルを敷かないラインをひき、そのラインに竜のひげ、クリーピングタイムといった、グランドカバーに向いた植物を配置します。基本的に繁殖力旺盛な植物で、地植えのためよほど乾燥続きでなければ水やりなども不要です。
「もっとグリーンの部分を多くしたい」なら、手入れの手間は増えてしまいますが、中央部分に芝生を植え込むという方法もあります。
ただし、「基本はクルマ止めっぱなし、週末にときどき乗るくらい」という方なら日当たり不十分で枯れてしまいますので、ドライブ習慣に合わせて選んでくださいね。


お庭に「土」があるメリット


土があったら、雨の日はせっかくのクルマに泥ハネが……と心配していませんか?
それは粘土質な土の上に直接駐車する場合。植物が植えられた土は雨の吸収も早く、意外なほど水たまりはできません。雨水桝だけでなく、地面からも雨が吸収されるので、全体の水はけもよくなります。
また、「障害物」としてのメリットもあります。駐車スペースと道路までの間には、障害物が一切ない方が出し入れがしやすいのは確かです。
オープン外構には第三者の立ち入りがしやすくなってしまうというデメリットがあります。駐車スペースと道路をやんわりと区切るという意味でもオススメです。


手間をかけずにメンテナンス


「花壇の花の入れ替えや、植栽の剪定などをする手間やお金をできるだけかけたくない!」
「今のところは軽自動車にずっと乗るつもりだけれど、ひょっとして将来、大型車が必要になるときがあるかもしれない……。」
そんな風に考えているなら、「大型で低い鉢植えに、花以外のグリーンを植え込む」という方法がオススメです。植物は根が育てば育つほど、「上や横」にも成長します。そのため、四方に根が伸ばせる植栽は剪定が必要なのです。
鉢植えであれば、その鉢の大きさが根っこの成長の限界。万が一枯れてしまっても、入れ替えも簡単です。
どんな植物がいいかは、日当たりや雨が当たるか、冬の気温などによって変わります。ある程度背がある方がいいのか地を這うようなものがいいかなど要望を伝え、近所の花屋さんにオーダーするのがオススメです。


家全体の雰囲気をよくして、家そのものの印象を大きく左右するエクステリアに一切のグリーンがないのは、やはり家とのバランスがとれなくなってしまいます。
実際に、街を歩いて「素敵なおうち」を外から探してみると、雰囲気の良いおうちはグリーンを上手に活用していると感じられるのではないでしょうか。
「駐車スペースには少しだけ彩りを」を忘れず、トータルでおうちづくりを楽しんでくださいね!

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります