注文住宅の予算の立てかたと失敗しないポイント

2016.06.17 ieny編集部
注文住宅予算を立てる際には、あらかじめどういった費用がかかるのかを細かく想定しておきましょう。
住宅取得における借入可能額の算出方法や各種費用について、失敗しないためのポイント解説します。


■予算の立て方と算出方法


注文住宅は、各ハウスメーカーの基本の設計はあるものの、施主のさまざまな要望をかなえることができるのが魅力です。
ただし、あれもこれもと要望を詰め込むと、費用がどんどんかさんでしまいます。まずは、無理なく支払いができる範囲で予算を立てましょう。その上で、要望に優先順位をつけ、どうしても譲れない要望には費用をかけ、それほど重要に思わない部分で費用を抑えるといった、メリハリのある予算を組み立てるとよいでしょう。
以下は、ハウスメーカー等のホームページに記載されている借入可能額の算出方法の一例です。

借入可能額=毎月の返済額÷3696(金利2.0%で30年返済の場合)×100万円
例えば毎月の返済額を15万円とすると、借入可能額は約4000万円となります。この4000万円に加え、自己資金が例えば500万円とすると、合計で4500万円が総予算額です。

■【失敗しないポイント1】注文住宅にかかる総費用の内訳を把握


注文住宅を予算内で取得するために、総費用の内訳を把握しましょう。注文住宅の費用の目安として一般的に使われるのが、「坪単価」です。しかし、この「坪単価」には、注文住宅本体の工事費用のみしか入っていません。注文住宅の総費用の内訳は、次の4つにわけられます。

①住宅本体の工事費用(相場は、土地代を引いた費用の75%から80%)
②付帯工事費用(土地代を引いた費用の15%から20%)
③諸費用(土地代を引いた費用の5%から7%)
④土地の購入費用(総費用の50%から55%
付帯工事費用とは、ガス・電気・水道等の引き込みや、駐車場等の外構工事、土地の改良工事などにかかる費用です。また、古家を取り壊して新築する場合の解体費用も、ここに含まれます。諸費用とは、税金・火災保険等保険料・住宅ローンの事務手数料のほか、引っ越しや住替えに伴う家電家具の購入にかかる費用です。土地が無い場合は、土地の購入費用もかかります。このほか、予定外の費用がかかった場合のため、総予算の10%ほどを別途置いておくとよいでしょう。

■【失敗しないポイント2】光熱費・修繕費・交通費等も考える


注文住宅にかかる総費用のほかにも、暮らしを維持していくためにはいろいろな費用がかかりますよね。
光熱費は、意外と盲点になる費用です。一戸建てに住み替える前に集合住宅に住んでいた場合は、一戸建てのほうが光熱費がかかるということを念頭におきましょう。集合住宅では、上下左右にもくっついた形で住宅があるので、断熱効果が高く冷暖房の効きがよいのです。また、修繕費は集合住宅と比べて特に高額ではないものの、家計の総予算には組み込んでかなければならない費用です。また、都心で通勤・通学にアクセスの良い集合住宅から郊外の環境の良い一戸建てに住み替えるというようなケースも多いでしょう。その場合には、都心に住んでいた時よりも交通費がかかるということを考えておかなければいけません。

施主は、予算内でなるべく多くの要望を取り入れた注文住宅を建てたいと願うものです。高額の買い物でもあり、交渉次第でもう少し安くならないかと思うのが人情です。例えば、3つのハウスメーカーから見積もりをとって、B社のプランで建てたいけれども、金額はA社が一番安いというような時は、B社のほうに、A社ぐらいの金額で建ててもらえないかと聞いてみたくなるでしょう。しかし、たとえ値引きしてくれたとしても、その値引き額は注文住宅の品質を下げることで調整されると思ったほうが良さそうです。それならば、予算内に収まるようプランの変更をするなど、どこの費用を削ったのかが自分にわかる形で費用を抑えるほうがおすすめです。

関連記事

住宅ローンを申し込もう!注文住宅・新築一戸建て A to Z 〜Vol.8

2017.2.13

1000万円台でも購入できる! 新築一戸建てのマイホーム

2016.7.21

家づくりの参考になる、注文住宅と坪単価

2016.6.12

この記事を書いた人

ieny編集部

皆さまの“楽しい家づくり”をサポートしたい! 『楽しく、後悔のない』家づくりをするために必要な情報を、日々こつこつと集めては吟味をしている。息抜きは100均パトロールで、お得に便利なものを探して報告しあう毎日です。