住宅ローンを申し込もう!注文住宅・新築一戸建て A to Z 〜Vol.8

2017.02.13 高坂類

シリーズでお届けしている 「注文住宅・新築一戸建て A to Z」。新築一戸建てを購入する際、多くの人が利用する住宅ローン。いよいよ今回は、住宅ローンの基礎知識と選ぶポイントをまとめます!

住宅ローンの種類

住宅ローンにはいくつかの種類があります。

  • 全期間金利固定型の「【フラット35】
  • 民間金融機関が提供する「民間ローン
  • 財形貯蓄をしている人対象の「財形融資

ローンの種類や金融機関によって、金利や借入費用、手続きのしやすさが異なります。また、繰り上げ返済手数料や、万が一に備えた保険などのアフターサービスもいろいろです。

長期間にわたって付き合うことになる住宅ローン。それぞれの特長を知って、自分に合うローンを選びましょう!

融資を受けられる時期をチェック!

家の建築費用は、契約から引き渡しまでの間に4回程度で分けて支払うのが一般的。そのため、「支払い時期に合わせて必要な融資を受けられるか」が重要なチェックポイントです!

不動産会社の「提携ローン」を利用する場合は、不動産会社が金融機関とタイミングが合うように調整してくれますが、自分で住宅ローンを選ぶ場合は「残金決済時に融資実行してもらえるか」を、ローンの申し込み前に必ず確認しておきましょう!

住宅ローン選びのポイント

土地を買って」「家を建てる」ときの住宅ローン選びのポイントは2つ!

  • 申し込み時に「工事請負契約書」が必要か
  • 土地の残金の決済、工事費用支払い時に融資実行できるか

土地購入・家の新築と住宅ローン手続きの流れ

<1、申し込み時に「工事請負契約書」が必要か>
土地の売買契約後の「ローン申し込み」までに、家のプランをどこまで進めておく必要があるかをチェック!

土地の購入時にローンを申し込む場合、指定の期間内に新築することが条件となりますが、その証明に「工事請負契約書」が必要かどうかをチェックしましょう。ローン申し込みまでに工事請負契約を結ぶ場合、家のプランや見積りの検討に十分な時間がかけられない可能性があります。

<2、土地の残金の決済、工事費用支払い時に「融資実行」できるか>
融資実行」がどのタイミングで行われるかをチェックしましょう!

土地を買って家を建てる場合、「融資実行」は竣工後に行われるのが原則です。そのため、土地の残金の決済や工事の契約金、着工金などの支払い時には「つなぎ融資」を借りることになります(【フラット35】など)。

支払いのタイミングに合わせて「融資実行」を数回に分けて行う民間ローンもあるので、確認してみましょう!

借入費用をチェックしよう!

家を購入する際に、意外と大きな金額になるのが住宅ローンの借入費用です。

借入費用のうち、ローンの種類によって差が大きい「手数料」「保証料」「団体信用生命保険料」についておさえておきましょう!

  • 手数料(事務手数料、融資手数料)
金融機関に支払う手数料で、以下の2種類があります。

「定額タイプ」・・・借入額に関わらず手数料が一定
「定率タイプ」・・・借入額の一定割合の手数料

手数料の金額は、「定額タイプ」では3万円台~10万円台、「定率タイプ」では借入額の1%~2%程度と、金融機関によって異なります。

「定率タイプ」は手数料の金額が多いですが、金利は比較的低い傾向にあります。住宅資金が多い人は検討してみてもいいですね。

  • 保証料
ローンを返済できなくなったときに肩代わりしてくれる「保証会社」に払う費用です。
【フラット35】など、保証料がかからないローンも。

金額は返済期間と金利によって決まります。例えば35年返済の場合、1,000万円当たり約20.6万円です。ローン金利に保証料分(0.2%~0.4%程度)を上乗せして払う方法もあります。※保証会社が肩代わりした後は、保証会社に返済することになります。

  • 団体信用生命保険料
ローンを借りた人が返済中に死亡または高度障害になった場合、以後の返済が免除される保険です。

民間ローンでは加入が義務付けられていますが、保険料は金利に含まれるので保険料の支払いはありません。

【フラット35】では任意加入のため、毎年保険料がかかります。例えば1年目は、借入額1,000万円あたり約3.6万円です。ローンの残高に応じ、毎年減っていきます。

アフターサービスも要確認


30年前後の長期間にわたる住宅ローン。民間ローンを選ぶときは、「借りた後」どんなサービスが受けられるかもチェック!

  • 繰り上げ返済の条件と手数料は?
繰り上げ返済とは、通常の返済とは別に元金の一部を返済すること。
返済期間短縮や返済額軽減のために繰り上げ返済を積極的に行いたい人は、「いくらから繰り上げ返済できるのか」「いくら手数料がかかるか」をチェック!繰り上げ返済額の下限が低いほど、また手数料が安いほどお得です。

近年では、団体信用生命保険のオプションとして「疾病保障特約付き保険」などを用意する金融機関が増えています。所定の病気にかかって仕事ができなくなってしまった場合にローン返済が免除となるもの(保険料は別途必要)なので、あるかどうか確認しておきましょう。

  • その他のサービス
住宅ローン関係のサービスの他にも、金融機関によってはATMの時間外手数料無料などのサービスを受けられることも。

長い付き合いになる住宅ローンですから、小さなメリットも見逃したくないですね。

まとめ

住宅ローンにはさまざまな選択肢がありますが、特に重要なチェックポイントをまとめました。慎重に確認して、後悔のない選択をしたいですね。

次回は「新築一戸建て A to Z〜Vol.9 ついに施工!竣工までにすること〜」に続きます!

こちらもチェック



<参考・参照元>
住宅ローンの選び方 | 注文住宅・土地編マニュアル | SUUMO
土地を買って注文住宅を。入居までの流れをシンプルにまとめました! | 住まいのお役立ち情報【HOME'S】

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この記事を書いた人

高坂類

ライター
1983年新潟県生まれ。早稲田大学人間科学部卒。 四国・愛媛県 新居浜市(にいはまし)に拠点を置くデザイン事務所 hink DESIGN(ヒンクデザイン)代表。 広告デザインとWeb制作を中心に、ライター、ラジオパーソナリティ、モデル、司会等、四国の生活をより楽しくしようと 幅広く活動しています。 四国の魅力発信プロジェクト「しこくらいふ」主宰。 激辛グルメサークル「にいはまスパイスガールズ」主宰。