注文住宅・新築一戸建てで後悔したこと~注文住宅の建築士編~

2017.07.30 地域ライターE

分譲住宅ハウスメーカー、地元工務店、一戸建てを購入する方法はいろいろあるけれど、中でも憧れは「建築士にオーダーする注文住宅」という人も多いですよね。
造作一つひとつまでこだわりを持って建てられた注文住宅の成功の可否は、なんと言っても建築士さん。どんなに有名な建築賞を取っている建築士さんでも、「我が家の建築」との相性が大切ですよね。
ieny地域ライターEが新築一戸建て購入の先輩に聞いた、「新築一戸建て建築にまつわるちょっとした後悔」の中で、建築士さんに関連した「後悔ポイント」をまとめました!


「近くがいちばん?」

高校生の時、家の設計がしたくて建築学部に進学したかったけど、残念ながら理系科目がぱっとせず建築士の夢を諦めた私。それでも「いつか家を建てるときは、絶対一から設計士さんにお願いしたい!」と、結婚してからはずっとハウスデザイン誌や有名建築家さんのブログやホームページを見て過ごしていました。
やっと希望の土地を入手して、いよいよ「この方!」と決めていた建築士さんにお願いしました。もちろん、期待どおりの設計をしてくださったのですが、一つだけちょっと心残りになっていることがあるんです。
それは、我が家の新築の土地と、依頼した設計士さんの事務所が遠かったこと。正直我が家は都心ではないので、どの建築士さんに頼むにしても、遠くなっちゃうよね!とは思っていたのですが、「この部分の説明をもう少し聞きたい」とか、「もう一度壁紙のサンプル見せてほしい」なんて思いついた時に、流石にクルマで片道2時間かかる距離を気軽に「来てください」とは言いづらいし、正直私も訪問したくはない。
私たちが建築士さんと打ち合わせをしたのは、10回程度でトータル20時間ちょっとだったと思うのですが、もう少し近くに事務所がある方だったら、もっと細かく打ち合わせができたのかもしれないな、なんて思ったりします。まあ、打ち合わせが多ければいいってものではないのかもしれませんけどね。
(Aさん・ずっと憧れていた建築事務所に依頼して注文住宅を建築して2年)


「華々しい経歴に、コレなら安心と思っていたら」


とにかく一生住む家なのだから、安心できるところにお願いしたい。その一心で、いくつか紹介された建築事務所の中から、建築賞をいくつか受賞歴がある、アトリエ系と呼ばれるデザイン性の高い住宅をつくってくれる建築事務所にお願いすることにしたんです。
でも、結局「有名な先生」が登場したのは打ち合わせの最初のころだけ。出てきた図面は、たしかにかっこよくて、まるで個人美術館か隠れ家カフェみたいな雰囲気だなあって思いました。
けど、実際住むとなると、セキュリティとか家事動線とか、ウチはそんなにお客様とか来ないですけど、とかいろいろありますよね?打ち合わせを重ねるたびに、具体的な話になっていくと思うんですけど、基本的に対応してくれるのは若手社員っぽいスタッフの方でした。あとで聞いたら、まだ大学を卒業したばかりで、一級建築士の資格は持っていないそうなんです。もちろん、最終的なチェックなんかはきちんと先生がされるんでしょうけど。
これって、安心だったんだかそうじゃないんだか…。「とにかく有名な先生の事務所で」っていう選択肢は本当に必要だったのかしら?って今でも時々思うことがあります。
(Bさん・建築賞受賞歴のある有名建築事務所に依頼して注文住宅を建築して1年)


「いろいろと気を使ってしまって…」


私たちの家は義父母から譲られた土地に建てました。土地に予算が要らない分、家屋にはちょっと余裕のある予算がかけられます。
建築事務所に依頼する注文住宅もありだよね、といろいろ調べていたら、義父にこう言われたんです。「俺の大学の同級生が建築事務所を構えてる。もう何十年もやっているし、私の友人だから値段も考えてくれるだろう。一つ話を聞いてみないか?」。たしかに、知り合いなら「手抜き工事」なんかの心配もしなくていいだろうし、何より土地を譲っていただいたという恩があるので、義父の友人の建築士さんにお願いしました。
実際に、いろいろ良くしてくださったんですが、どうしても「義父のお友達なんだよね」と思うと気を遣います…。当然義父と同じ年ですし、なんとなく私たちへの扱いも「お客様」というより「まだちょっと頼りない親戚の若夫婦」への扱いというか。
家の完成後も、何かというと気にかけてもらえるのはいいんですが、未だに「お客さんへの完成邸見学をちょっとお願いできないかな」と声がかかるのは、さすがに築6年も経って、ちょっと負担になってきたな、というのが正直なところです。
(Cさん・一戸建て建築後6年)


「一戸建てで後悔したこと~注文住宅の建築士編~」をお送りしました。営業、設計士、コーディネーターと、ステップごとに担当者が役割分担していくハウスメーカーとは違い、契約前の打ち合わせから、最終引き渡しまでずっとやり取りを担当してもらうことになるのが個人の建築事務所さん。当然、「相性」や「やり取りのしやすさ」はより重要になってきますよね。
建築事務所での家造りを考えている方は、その建築士さんの「人となり」を少しでも感じられるように、ブログやSNSなどをチェックしてみるのも、建築事務所選びの際には大切なヒントになるかもしれません!

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この記事を書いた人

地域ライターE

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建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります