ピットリビングとは?段差を活用する新しいリビングのかたち

2023.10.30 地域ライターE
注文住宅ならではのオリジナリティのあるスペースを作りたい!という方にオススメなのが「ピットリビング」というリビングのスタイルです。

ピットリビングは、住宅展示場やモデルハウスでもなかなか見ることができませんが、家のシンボルになります。そこで押さえておきたい基礎知識から使い方、実際に住んでみてからわかる注意点まで紹介します。



ピットリビングとは?

「ピットリビング」とは、リビングの一部を面から掘り下げてつくるスペースのことで、「ダウンフロア」「床下げ」「ラウンジピット」とも言います。また、英語では「sunken living room」や「conversation pit」と呼ばれるインテリアのスタイルの一種です。

壁などの仕切りでないにもかかわらず、他のスペースより低いので空間に自然な区切りがつきます。そして自然と低いスペースである「くぼみ」に人が集まる空間になっているのが特徴です。

他のスペースより低くなる分、天井までの距離が広がり風通しがよいオープンな空間づくりが演出できます。段差や床に直接座ることができ、ピットリビングの中だけラグややカーペットタイルを敷き詰めて、和室のような使い方もできます。

このピットリビングが最初に脚光を浴びたのは、1940~60年代ブームになった家具や建築物のデザイン「ミッドセンチュリー」。今でもミッドセンチュリーデザインのリバイバルが続き、ピットリビングに新たな注目が集まっています。



ピットリビングの魅力

ピットリビングを新築一戸建てに取り入れたみなさんが感じた魅力を紹介します。

家族がまとまり、落ち着き感が生まれる


段差があることで自然と「囲われた空間」ができるのがピットリビングの魅力。広いとのっぺりとした空間になりがちなリビングにアクセントを加え、座ったり寝そべったりと自由にくつろげる空間が生まれることで、リビングが落ち着いた雰囲気になります。

視界がスッキリして広く感じられる


リビングで大きな面積を占めてしまう家具と言えば“ソファ”ですよね。ファミリー向けのカウチソファの場合、リビングの大半を占めることになります。

でもピットリビングならソファなどの家具を置かず、直接段差や床に座ることができ、ダイニングキッチンからの視界もスッキリするので部屋が広く感じられます。

珍しくてオシャレ


お客様を招いた際、「オシャレ!」「インテリアが素敵!!」と思った以上に褒められることが多いのがうれしい、という声ががたくさんありました。日本ではまだまだ導入事例が少ないためインパクトが大きいようです。


ピットリビングの使い方

ピットリビングは「居心地のよい会話スペース」を作ることが目的です。ローソファと組み合わせれば、まるで造り付けのようなコーディネートが可能。さらにサイドテーブル、床面からの距離を活かして大型スクリーンを壁に掛ければ、リビングで迫力ある映像を楽しむことができます。


天井までの高さを活かし、大きくて目立つ照明と組み合わせて「空間演出」を行うのもいいでしょう。

ピットリビングにこもった空気が拡散できる「シーリングファンライト」もオススメですが、スウェーデンの Hans Agne Jakobsson(ハンス・アウネ・ヤコブソン)がデザインした「JAKOBSSON LAMP(ヤコブソンランプ)」、北欧を代表する照明として有名な Louis Poulsen(ルイスポールセン)の「PH5」などと組み合わせてミッドセンチュリーを踏襲してみてはどうでしょう。

また、ピットリビングを小さい子どもの「プレイスペース」として活用するのも一案です。ピットリビングの深さに規定はなく、多くは段差に軽く腰掛けられる20〜40㎝程度、つまり上り下りがしやすい階段2段分程度にするのが一般的です。


ハイハイ時期のお子さんには乗り越えることが難しく、簡単に出入りできる2~3歳くらいの幼少期は電車や車のおもちゃ、ブロックや人形、ボールなどが散らからずに遊べます。

他にも段差を利用し、うまくテーブルを組み合わせれば掘りごたつのように大人数が座れるチェアに早変わりさせることも可能です。工夫とアイデアでさまざまなシーンに役立ちます。


ピットリビングの注意点

魅力と活用方法がたくさんあるピットリビング。ですが、気になるポイントもあります。最後にピットリビングの注意点を紹介します。

床下暖房は入れられない


床下暖房の機器を配置するスペースを掘り下げることになるため、ピットリビングの床に床下暖房を入れることは困難です。

ロボット掃除機は使えない


ロボット掃除機には、障害物センサーや落下防止センサーなどが搭載されています。ピットリビング周辺は使用できますが、ピットリビング内は基本的に使えないと思った方がよいでしょう。

転倒などのリスクがある

ピットリビングをバリアフリーにすることは難しいので、小さな子どもやお年寄りのいるご家庭、車いすや杖の利用にはリスクがあります。


自然と家族が集まり、空間が広く感じられるピットリビング。ワンフロアのリビングを壁やパーティションがなくても区切ることができ、天井も高く感じることができます。どのような家にしようか考えている方は、検討してみてはどうでしょう。


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建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります