ハウスメーカー、工務店、設計事務所……何が違うの? それぞれのメリット・デメリットが知りたい!

2019.09.06 地域ライターE

「マンションではなく、一戸建てに住みたい! それも、出来上がった分譲戸建てではなく、注文住宅でこだわって作っていきたいなあ……」


こんなふうに考えて、「さて、どこに家づくりを依頼しようかな? 」という段階で検索をしてみたら、

ハウスメーカー(HMと略してあることも……)
工務店(パワービルダーという呼び名も?)
設計事務所(建築事務所とも違う?? )

といったさまざまな「家づくりの会社」があることに気が付いて、「何が違うの?」とびっくりされた方、実はたくさんいらっしゃいます。

家づくりを担うこれらの口のうち、ハウスメーカー、工務店、設計事務所それぞれのメリット・デメリットを含めた特徴をわかりやすくご紹介します!

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ハウスメーカーの特徴とは?


いわゆる「住宅展示場・住宅公園」と呼ばれるたくさんのモデルハウスを一度に見学できる場所に展示していたり、全国ネットのテレビCMを流していたりする「多くの方が家づくりを思い立ったときに、真っ先に名前を思い浮かべる会社」の多くがハウスメーカーにあたります。

この「住宅大手」というイメージだけではなく、ハウスメーカーの特徴は多くが「プレハブ」と呼ばれる工場で規格生産されたパーツを現地で組み立てる工法での家づくりをすること。

昔ながらの木材を使って、大工さんが組み立てていく方式の家づくりのことを「木造軸組工法・在来工法」と呼びます。

それに対して、ハウスメーカーでは標準化・規格化された部材を工場生産して現地で組み立てだけをする方法で家を建てます。

ひとくちに「プレハブ」といっても、その種類はハウスメーカーによってさまざまな特徴があります。

木質系プレハブ住宅:木材によるパネルなどを主要構造部材とするもの
鉄鋼系プレハブ住宅:鉄骨の柱、梁に壁パネルを用いるなど、鉄骨を主要構造部材とするもの
ユニット系プレハブ住宅:鉄骨または木材をフレームとした箱(ユニット)を建築現場で連結して完成させるもの
コンクリート系プレハブ住宅:PC板(工場生産コンクリートパネル)などを主要構造部材とするもの

引用:一般社団法人プレハブ建築協会「プレハブ住宅の種類」

プレハブ工法のメリットは、

  • 「大工職人の腕」に左右されることなく、一定の品質の施工が受けられること、
  • 工期を短くできること
  • ある程度規格を統一すること、1社あたりの供給戸数が多いので調達メリットがでることによる「ローコスト住宅」も選択肢に入ること
などが挙げられます。

一方、規格外のデザインや設計、変形地やがけ地などの敷地条件には対応が難しいことがあるという点がデメリットです。

また、ハウスメーカーでも「木造軸組工法・在来工法」にこだわって取り組んでいる会社もあります。そうしたメーカーは、木材や設備を一括で調達することで、ローコスト住宅が可能な会社も。

さらには自前で木材の加工工場をもつ会社もあり、歴史も長く大工や職人も慣れている在来工法ながら、価格や工期を抑えられるというプレハブ工法のよさを取り入れた会社もあります。


工務店の特徴とは?


工務店とは、いわゆる昔ながらの「木造在来工法」を受け持つ、地域ごとにある住宅施工会社です。そのうち、年間数百棟規模で施工を請け負う規模の大きい工務店を「パワービルダー」と呼ぶこともあります。

1社あたりの契約件数ではハウスメーカーが圧倒的に多くの棟数を請け負いますが、一戸建て住宅着工件数全体として比較すると、半数以上の一戸建てがいわゆる「工務店」による木造在来工法で建てられています。

1棟ずつ、それぞれの条件に合わせた家づくりに取り組むことができるのがメリットです。

デメリットは依頼した工務店が信頼できるかをある程度自力で調査しなければならないこと、自由度が高いだけに施主が相応の知識を持ってコントロールしなければならない部分が大きいことが挙げられます。


設計事務所の特徴とは?


「有名建築士が手掛けた家」「デザイナーズハウス」といったキャッチコピーを聞いたことはありませんか?

設計事務所とは、国家資格である「建築士」事務所に依頼をして、設計・監理を任せ、その設計事務所を通して工務店や大工の手配をしてもらい、家を建てるという方法です。

高いデザイン性や、一般的な間取りではなくオリジナリティのある家づくりをしたい!とこだわる方に、大きなメリットがある窓口になります。

デメリットは、建築士を通して家づくりをすることによって、費用面の負担が大きくなる点が挙げられます。


最終的に依頼するところを決めるときには

家づくりにあたって重視すること、クリアしなくてはならない課題はそれぞれのご家庭で異なります。

  • 変形地に家を建てたい
  • セルフビルドに挑戦してみたい
  • できるだけ短い工期で家を建てたい
  • こだわりたいデザインがある
  • 店舗兼住宅を建てたい
  • できるだけ少ない予算で家を建てたい
  • シックハウス対策を万全に施したい
  • 数年で家を増改築する前提で家を建てたい
  • 地下室が欲しい
  • インテリアについてもトータルコーディネイトしてほしい
などなど、施主としての「こだわりポイント」によって、どんな窓口に家づくりを依頼するのがふさわしいかが変わってきます。

契約を済ませてから「自分たちの要望を叶えるには、もっと他の選択肢の方がふさわしかった……」とガッカリすることがないように、それぞれのメリット・デメリットをしっかり把握した上で、家づくりのパートナーを選んでくださいね!

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります