水害に強い家は可能?新築時に行うべき浸水対策を紹介

2019.10.23 ieny編集部

大規模な水害の被害が相次ぐ昨今、日本全国どこでも豪雨による被害が起こりうることがわかってきました。

もし、これから家を建てるなら、水害に強い家を実現したい、そう思う方も多いと思います。

家を建てる地域で起こりうる被害によって異なりますが、今回は家づくりの際にできる対策をご紹介します。

ハザードマップの確認

まず、これから家を建てる場合、候補の土地のハザードマップを必ず確認しましょう。

行政が出しているハザードマップは浸水被害、土砂災害が想定される場所について、詳細に記されています。


ハザードマップで浸水が発生が想定される地域と、実際に浸水が起きた地域がほとんど一致しているという例も報道されています。

家を建てる候補地にどんなリスクがあるのか、事前に確認しておきましょう。リスクを理解した上で対策を立てることが重要です。

さらに、土地を紹介してくれた不動産会社やハウスメーカーにも、災害のリスクについて確認してみましょう。その土地に詳しければ、ハザードマップではわからない情報を集めてくれるかもしれません。


水害から家を守る基本の対策5つ

家を水害から守るには、急激に被害内容が増える「上浸水」の防止がひとつのポイントとなります。

床下浸水だけでも、もちろんある程度の被害は出ます。

床下浸水となってしまった場合は、床をはがして床下に入り込んだ泥や土砂を取り除く作業や、清掃・乾燥・消毒といった作業を行う必要があり、そうしないと床下が腐ってしまい住み続ける事ができないという事態も起こりえます。

しかし、床上浸水になると、床に加えて壁や建具、さらに家に置いてある家具家電などの家財にも被害が出てしまいます。

特に電化製品は買い替えなければならない場合がほとんど。
このため、床上浸水は被害総額がかなり高額になってくる可能性が高いのです。

政府が推奨する対策は?



国土交通省は、過去の水害に関する情報や行政機関が提供している水害の可能性に関する情報などをもとに、床を高くしたり、ピロティー構造にすることによって、水害時の被害軽減が可能となる、としています。

また、既存の住宅では災害時の2階の有効活用や、災害用の脱出用として屋根に外部への出口を設けることも有効とも。こうした対策を、家の建築の際にしておいてもいいかもしれません。

それでは、ここから家を建てる際にできる代表的な水害軽減の対策について、くわしく見ていきます。

盛り土


盛り土は、敷地全体に土を盛り、周囲より地表面を高くする対策です。

敷地を高くすれば、それだけ水害から家を守ることができます。もし周囲の土地より敷地が低い場合は、やっておきたい対策です。

しかし、敷地に盛り土をするにも限界があります。土を他の場所から持ってくるため、その分工事費がかかることに加え、盛り土をした分の重さにより、地盤の沈下の原因になる場合もあります。

低地や河川に近い土地は、地盤が弱い土地が多く、盛り土をする場合は地盤の調査を行う必要もあります。

高床構造


これは、家の基礎部分を、通常よりも高くする対策です。

家を建てる際にはまずコンクリートなどで基礎をつくりますが、この基礎を通常よりも高くつくり、床上浸水を防ごうというものです。

ちなみに、高床構造は、水害対策以外にも、湿気対策にも効果があります。地面から上がってくる湿気の量を減らすことができるからです。

ピロティ構造


高床構造に近い構造的な対策として、ピロティ構造にするという方法があります。

1階に居室をつくらずガレージなどにして、2階以上を居住スペースにするもので、狭い土地を有効に活用する際などによく用いられる構造です。これは床下と床上1階の被害を大きく減少させることが可能です。

1階部分の構造が柱だけとなるので、水のエネルギーを受けにくいという利点がありますが、その反面、十分な強度をもつ構造とする必要があります。

浸水防止塀


家の周囲を、防水性のあるコンクリートなどの塀で囲むことにより、敷地外からの浸水を防ぐ方法です。

数十センチ程度の浸水には、十分耐えることができ、設置に補助金が出る自治体もあります。

ただし、玄関などの開口部には別に対策する必要があり、止水板や土のうなどを準備しなければなりません。

止水板を設置できるようにしておくと、地表より低い位置にある駐車場などでも浸水を防ぐことができます。

建物防水


外壁などを耐水性のある建材とする、防水性のある塗装とすることによって家の浸水を防ぐ方法です。

建物の経年劣化を防ぎ、寿命をのばすことにも効果があります。


家を建てる際には根本的な浸水対策が可能



ここまで、代表的な浸水対策をご紹介してきました。

いずれも、新築時にしかできないことや、新築時に行った方がいい対策ばかりです。
土地の状況や、想定される被害によって行うことのできる対策は違いますが、新築一戸建ての建築の際には、こうした対策を検討してみることも必要ではないでしょうか。

■停電対策にエコキュートは役立った?
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<参考>
国土交通省/水害対策を考える/浸水の予防・人命を守る家づくり
https://www.mlit.go.jp/river/pamphlet_jirei/bousai/saigai/kiroku/suigai/suigai_4-1-3.html

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この記事を書いた人

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