[ieny×住宅本舗]住宅の適切な購入金額について

前回、家を購入するタイミングについてお話いただいた丸尾さん。今回は住宅の適切な購入金額について、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から教えていただきました。
1. 住宅の適切な購入金額について

住宅の適切な購入金額(住宅ローン借入)はいくらでしょうか?
年収の5~6倍?
ローンの年間返済金額は年収の20%~25%?
住宅情報誌などをめくっていると、上記のようなコメントを目にすることも多いのではないでしょうか?
年収600万円の方の場合、5倍なら3,000万円、6倍なら3,600万円、年間返済金額が年収の20%ならば、120万円なので、月々10万円のローン返済ということになります。
3,000万円を固定金利1.35% 35年返済で借りれば 月々は¥89,666‐になるので、3,600万円の場合は上記同様の固定金利であれば ¥107,600‐です。
数字を見ると、確かに比較的安心感のある計画になるのではないでしょうか。
住宅ローンを組む適切金額なので、これに自己資金を足した金額が総予算の金額になります。
例)住宅ローン3000万円+自己資金500万円=総予算3500万円
実際に住宅を購入する場合は、
一戸建て注文住宅の場合 土地価格+建築費用+諸費用
マンションや建売の場合 物件価格+諸費用
例えば マンション価格3,200万円+諸費用300万円=3,500万円
マンションの頭金と諸費用は自己資金で出して、3,000万円の住宅ローンを組むということになります。
自己資金が少ない場合や、住宅価格そのものが年収の5~6倍だととても購入できる物件が無い場合は?
現在は不動産価格・建築価格も数年前より上昇しています。
逆に住宅ローンの借入金利は史上最低レベルまで低下しています。
それゆえ、年収の○倍と計算すると、自分が購入したいと思う物件そのものが見つけられない。
しかし、住宅ローンは組めると不動産屋さんから勧められるので試算をしてもらうと、年収の6倍は軽く超えているのに、年収に対する返済は25%には収まっている???
実際に住宅購入をご検討されている方は、このような経験をされた方もいらっしゃるかと思います。
適切購入金額を実際に割り出すためには、以下のようなことも考えると、ご自身の身の丈にあった購入金額を導き出すことができるようになります。
- 夫婦共働きが前提の住宅購入なのか?
- 子供ができた場合は、一定期間 妻の収入が下がることがあるが、いつから再就労できるのか?
- 妻の再就労後の収入はどのくらいなのか?
- 現在の収入の中で貯蓄はできているか?
- 住宅購入時に自己資金をだしても、手元に現金は残っているのか?
- 給与は今後、上昇するのか? 横這いなのか?
- 親からの贈与や相続のときは、あてにできるお金があるのか?
などなど、将来的な要素も加味して考えた上で、納得できる適切な購入金額を見極めたいところです。
2. 増税要素

住宅購入、住宅ローンを長期的に計画しましょう。
ほとんどの方は、住宅ローンは35年で組む方が多いようです。
その場合は30歳の方が購入する場合は、65歳。40歳だと75歳になってしまいます。
リタイア年齢が延びるとはいえ、住宅ローンの返済のために高齢になってからも働き続けなければならないのは、なかなか気持ちが重たくなってしまいます。
また、現在の日本の状況からは下記のような費用負担もある程度加味して計画をしておきたいところです。
- 1. 消費税のUPは、長い目でみれば10%以上になることもありうる。
- 2. 社会保障費が増えている現実を考えると、健康保険の負担割合のUP
- 3. 将来の年金額の縮小
上記3点は自分の年収が同じだとしても、手取りが減ってしまうということを意味しています。
人生100年時代と言われるように、寿命が延びる状況もまた、しっかり想定をしておきたい。人生の中でも、住居費は継続的に大きな支出がつづきます。賃貸の場合はこの支出は生きている限り継続します。
持家を購入する場合は、固定資産税やメンテナンスの費用は掛かるとはいえ、住宅ローンの返済が終われば、住むところには困らないという安心感は得られるものと思われます。
3. 診断コンテンツで確認

住宅を購入したいと思った場合は、やはり先立つお金の問題は大きいのではないでしょうか?
- 住宅ローンがどれくらいくめるのか?
- どのくらいの住宅ローンを組んでも安全なのか?
- 住宅を購入するタイミングで将来のために、考えておいたほうが良いことは?
Webサイト上でも住宅ローンの事前審査申し込み等が行えるサービスもあるので、まだ計画が先だとしてもこのようなサービスを使って、まずは自分がどのくらいのローンを組むことができるか? など積極的に情報収集されることをお勧めいたします。
住宅購入のタイミングは、考えなといけないことが次から次へとでてきます。
お仕事をしながら、いろいろな要素をもれなく網羅していくことはかなり大変な作業となります。
ネットで情報を調べ、診断コンテンツなどで診断をして、それでもよくわからないという方は不動産購入に当たって利害対立のない、中立的にアドバイスができる、ファイナンシャルプランナー等に相談をしてみることをお勧めいたします。

4. いますぐ個人でお話ししたい人は
いますぐお話ししたいという方は私丸尾がご相談にのらせていただきます!
ファイナンシャルプランナー 丸尾 健
株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティング 代表取締役
大手商社系ハウスメーカーの勤務を経て国内金融機関のファイナンシャル・プランニング部門に転職。2010年9月に独立し、株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティングを設立。FP経験現在11年目。面談累計件数1,200件以上。
住宅購入や住宅ローンの借方の個別相談を中心に活動する実務家FP。
ご対応可能エリア 都内23区・横浜市・川崎市
お問い合わせ先:メールを頂ければ、ご返信いたします。
HP:http://www.fp-soudan.com/
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協力:住宅本舗