夫婦で対立!? 家を買うときの意見の食い違いあるある~頭金編~

2018.05.21 地域ライターE

同じ残高の貯金額を把握しているはずなのに、なぜか食い違うのが「家づくりに関する予算」について。
予算が違えば立地も広さも希望する設備もみんな変わってくるのがアタリマエですよね。

今回は、ieny地域ライターEが新築一戸建て購入の先輩に聞いた、「新築一戸建て建築にまつわる意見の食い違いあるある」と、「そのトラブルをどう乗り越えたか体験談」のなかでもっとも「壮絶なケンカ」に発展しがちな予算のなかから「頭金」にスポットを当ててご紹介します。

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頭金って、そもそも必要ですか?

結婚して3年、第一子妊娠中に「家が欲しい欲求」が急激に高くなりました。
毎週日曜日に家関係のチラシが入るんですが、それを眺めては「家を買いたいよー」って言っていたんです。
それが、夫となかなか話がかみ合わなくて。
夫は「家を買うなら資金計画はキッチリと。できるだけ頭金を用意した方が、選択肢も増えるしローンの金利や手数料も少なくて済むからまずは1,000万円を目標に貯金しよう!」と考えていたようです。

でも、チラシを見ても、「頭金なしで月々70,000円台の返済可能!! 」ってキャッチフレーズもたくさん見るし、ほとんどのローンシミュレーションが「頭金0」でした。

「これくらいなら今の賃貸で払っている家賃より安いくらい!すぐ家が買える!」と思っていた私にはびっくり。
当時、たしか我が家の貯金は350万円くらい。結婚して3年、2馬力で働いていてやっと350万円でしたから、子どもが生まれて産休・育休に入れば当然収入は少なくなりますよね。
復帰後も時短になるから、給与も下がるし、1,000万円なんてお金、あと何年かかって貯めるんだ!その間の家賃でローン払えるわ!!って思って。

産後、幸い体調もすぐ回復して、赤ちゃんも手のかからない子だったので、ありあまる時間をフルに使って情報収集。
新しく宅地開発された条件付き土地が、キャンセル物件で、今月中の契約で200万値引きしてくれるというので「200万貯金しなくていいようなものだから!」って押し切って契約しました。
もし、あの値引きの話がなかったら、今でもコツコツ頭金貯めていたかもしれません。

(Aさん:建築条件付き土地で戸建てを購入後、2年)


「結婚前の個人の貯金」って、みなさんどうしていますか?


夫も私も結婚が遅く、40歳近くなっての結婚でした。
夫婦二人での老後も見据えた、小ぶりの注文住宅を、という意見は一致していて、とりあえず毎週末ごとに、会社までの路線の駅を1つずつ歩いて雰囲気や候補になりそうな土地を探す……というところからはじめました。
部屋数もいらないし、駐車場も必要なし、ということで土地は20坪~30坪あればじゅうぶん。なんなら15坪くらいでもいいんじゃ……?と思っていたくらいです。

希望の土地の広さも小さいし、いいハウスメーカーを選んでも、支払いに問題はないと思っていました。お互い正社員として18年近く勤めていたので、そこそこの給与があります。名義も半分ずつでそれぞれローンを組めば、月に20万くらいの返済は余裕で返せるな、と思っていたんです。
結婚して半年くらいだったので、共同名義の貯金なんてほとんどありませんし、ひと月あたりの返済額を増やせばいいかなって。

土地を決めて、いよいよハウスメーカーを決めようとなったときに、有名な建築事務所にお願いしたいと言われました。結婚前の貯金も出したら、もっといい家が建てられるから、と。
もし同じ額を出すとしても、やっぱり自分名義の、自分だけの貯金は持っておきたかったんです。
でも、そういうの言いにくいですよね……。幸い、結婚前の貯金額、実際に持っている金額の半分以下しか伝えていなかったので、今でもある程度残っています。
夫のほうって、本当はどうだったんでしょう?

(Bさん:新築一戸建て建築後3年)


しっかり貯めるべき?ローン期間を長くするべき?


夫の会社の社宅に入っていました。社宅の家賃は給与から天引きで、65平方メートルの3LDKが23,000円の自己負担で借りられていました。
いまどき、ワンルームマンションよりも安いですよね。社宅にいられるのは期限があって、入居してから7年間と決められていました。

私としては、ぎりぎりまで社宅に残って、頭金をしっかり貯めて新築戸建てを購入したかったんですが、夫が「土日に駐車場行くまでに上司や同僚と顔を合わせることもある環境は落ち着かないから、1日でも早く社宅をでたい!ローンだって。いますぐ組んだら35年いっぱいのローンも定年までに返せる!」って主張するんです。
確かに定年前に返済終了できるのは安心。でも頭金がないと、ボーナス返済もしなきゃいけないかもしれないし、半年くらい揉めましたかね。

結局、たまたま出た中古住宅の物件に夫婦二人ともひとめぼれ。しかも相場よりも安い価格だったので、頭金なし35年ローン2780万円で、問題なく購入できました。
その代わり、車は現金が貯まるまでは保留にしようと思っています!
(Cさん:中古住宅購入後1年)


手元資金は余裕があるに越したことはありませんが、「時間」も同じくらい大切なのが家づくり。
同じ目標に向かって同じ気持ちで貯金を続けられる夫婦なら「同志」として協力体制を築くことができますが、残念ながらどちらか一方のほうが家づくりの意欲が強いものです。
「私は・俺はこんなにがんばっているのに!」という感情をこじらせてしまうと、せっかくの新居での生活すらギスギスしてしまうかも。
「アクセル役とブレーキ役、二人それぞれ違うからちょうどバランスがいいのよね!」という気持ちで、相手を見てみるのもいいですよ!

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります