夫婦で対立!? 家を買うときの意見の食い違いあるある~建て替えVSリフォーム編~

2018.03.01 地域ライターE

一戸建てといえばやっぱり新築?それとも中古物件を買ってフルリフォーム
築30年ちょっとの古家付き土地が数多く出回るようになってきた今、ひとくちに「一戸建て購入」と言っても、さまざまな選択肢が考えられるようになっています。
今回は、ieny地域ライターEが新築一戸建て購入の先輩に聞いた、「新築一戸建て建築にまつわる意見の食い違いあるある」と、「そのトラブルをどう乗り越えたか体験談」の建て替えVSリフォーム編をお届けします!


古い家の面影を残したい主人と綺麗さっぱり一新したい私

夫の祖父母の住んでいた家を譲り受けることになった私たち夫婦。
祖父母が相次いで亡くなって、もう8年も空き家のままだった家は、だいぶ傷んでいます。それでなくても築50年の古い木造家屋なので、当然資産価値なんかありません。

昔の豪農のお家だった、とか古民家って呼ばれるようなケースなら、梁や柱が立派で、とか欄間や飾り棚に工芸品的価値が、とかあるんでしょうけど、高度経済成長期に急ごしらえで作ったんだな、という感じの普通の民家です。当然、更地にして一から建て直すものと考えていました。
ところが、夫が「僕の父にとっては生まれ育った家だし、僕にとっても小さい頃から夏休みのたびに遊びに来た思い出の場所。できるだけ面影を残したい」なんて言い出しました。
夫の祖父から残された財産ですし、そんなことを言われて正面切って反対したら、ひどい人間みたいじゃないですか?

呆然としていたら、その話を一緒に聞いていた姑が、「一時の感傷で一生住む家が不便なまますごすのか、家にいることが一番多い奥さんの意見は無視か、その古い家をお前は子どもに残すのか!! 」と叱ってくれました。
母親に叱られて目が覚めたみたいですが、ヒヤヒヤしましたね!
(Aさん:一戸建てを購入して1年)


見積もりがほぼ一緒。面積をとるか、安心をとるか


一戸建て、というより小さいビルのような形の中古物件を購入しました。
このあたりは以前に用途地域が変更になって、建ぺい率が80%から60%に変わっています。
なので、リフォームするなら今の広いスペースを確保できますが、立て直しとなるとぺい率は60%に。だいぶ建坪が小さくなってしまいますよね。
工務店さんに相談したところ、鉄筋コンクリート造りだから、壊すのにだいぶ費用がかかるようで、立て直しでもリフォームでもおよそ値段は変わらない、ということでした。

それなら広いほうがいいじゃない?と思うのですが、問題は耐震なんです。
この建物ができたのは新耐震基準がはじまる1981年6月1日以前に建てられたもの。ある程度耐震補強はしたとしても、やっぱり新しい方が安心度は高まるわけですよね。自分の書斎や趣味部屋がほしい夫はリフォーム派、長い目で見て安心をとりたい私は建て替え派になって、半年くらい揉めました。

結局、私の両親が資金援助してくれて、当初よりも予算が増えたので、しっかりした耐震補強工事を追加で入れることでリフォームを選びました。
最終的には1階に昭和レトロな感じの賃貸スペースを作ったので、夫の趣味部屋はなくなったんですけどね!
(Bさん:中古物件をリフォーム後、2年)


最低限のリフォームなら貯金で。それともローン?費用や相場感でもめました


子どもの小学校入学に合わせて、急遽引越しを決めた我が家。ちょうど築20年の一戸建てが小学校のそばで売りに出されていたので購入することに決めました。

築20年、っていうのが悩みポイントで、キッチンや水回り、壁紙なんかは全面取替えたいけれど、基礎や屋根、壁なんかはまだまだきれい。内装のレベルを上げずに、最低ランクのリフォームなら今までの貯金だけで充分まかなえます。
一戸建ての購入費も、空き家期間が長かったということで、ずいぶんディスカウントして頂いたから、ローンの額は当初予定の半額程度。これならパートに出る必要もないかも!と喜んでいたら、夫が「せっかく住宅ローン減税やエコ減税があるんだから、思い切って立て直そうよ」なんて言い出したんです。「自分が建てた家、ってやっぱり憧れがあるから」だそうです。

とりあえず入学式があるので、リフォームも何もしないまま引越してきて、実はまだ結論が出ていません。お金はかかってないですけど、なんだか未だに賃貸に暮らしているような感覚です。
(Cさん:中古一戸建てに引越し後1年。現在も検討中。)

単なるメリット・デメリット以外にも人それぞれ「良いと思えるポイント」が違うのが難しいところです。
たとえば古い質感の建具を、「味があってよい」と考えるか、「立て付けも悪くて、薄汚れた感じ」ととるかは、どちらが正解という話ではありませんよね。
メリット・デメリットではなく「好き・嫌い」に関係するポイントでは、「こういうものは◯◯に決まっている!」というような思い込みをしていないかをお互いに意識することが大切です。
自分ではこうするのが当たり前とおもっていたけれど、相手にはどうなんだろう?と思ったら、必ず口に出して確認してみることをオススメします!

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります