注文住宅・新築一戸建てで後悔したこと~建て替え編~

2017.10.29 地域ライターE

中古住宅が市場に多く出てくるようになったり、実家を引き継ぐことになったり…。「土地から探して新築一戸建て」ではなく、「家の建て替え」に取り組まれる方が増えています。
イチから建てるのか、リフォームするのか、リフォームするならどこまで?と、選択肢が多いぶん、悩むポイントもたくさんあります。
そんな方にお届けする今回の企画。ieny地域ライターEが新築一戸建て購入の先輩に聞いた、「新築一戸建て建築にまつわるちょっとした後悔」の中で、建て替えに関する問題をピックアップしてご紹介します。


更地にもどす?リフォームにする?


希望の学区で土地をずっと探していました。でも人気の学区で、更地で条件に合う土地なんて、なかなか出てこなくて、たまにあってもすぐに買い手がついてしまって。不動産屋さんにお願いしてからもう2年も探し続けていたんです。

そこで案内されたのが、「古家つき土地」。
家はもう築40年以上建っていて、ほとんど価値ゼロなんだけど、売主さんが売却を急いでいるから、古家つきで買ってくれないか、と。こちらで処分しても、その費用相当は安くしてくれるみたいだから、ちょっと手間はかかるけど、お願いすることに。
その後いろいろ相談したら、作りはしっかりしている木造だから、リフォームも可能ですよ、と。リフォームのほうが、費用も安くなります。
だけど、当然自由度は下がっちゃう。更地に戻す費用でもともと試算していたから、予算は大丈夫。ものすごく悩みましたけど、結局リフォームを選んだんです。工期が短くなること、税金が安くなることが後押ししました。

でも、打ち合わせの中で諦めたことが結構あるんです。広い玄関土間が欲しかったこと、天井高が希望より低かったこと、柱や梁を活かした結果、なんとなく和風な仕上がりになったこと。やっぱり制約があると、自由度は下がっちゃうものですね。前の住宅に思い入れがあれば、よかったのかもしれませんが…。
(Aさん・築45年の木造住宅をリフォーム後、2年)


「土地代がかからない」に油断して予算オーバー!


祖父母が残した家を相続した私たち。私たちが住むあたりは坪単価が高いので、「土地代がかからない!」というだけで、ものすごく余裕があるような気がしちゃったんです。
鉄筋コンクリート造で、しっかりした建物だったんですが、断熱なんかは昔のものなので、暑さ寒さが厳しかったんですよね。すべて建て替えることにしました。

まず取り壊し費用が高かったです。木造住宅に比べたら、数百万の違いだそうです。まあ、土地を購入することに比べたら!って思ったのからはじまって、住宅メーカーは一流どころを、キッチンやお風呂など家の設備もせっかくならハイスペックなものを、ってどんどんエスカレートしてましたね。
最終的には土地を購入したのと同じくらいの金額になってしまいました。
現金も多少相続していたので、本当に気が大きくなっていたんですよね。今から思うと、もう少し落ち着いて考えればよかったです。鉄筋コンクリートに断熱リフォームでも良かったんじゃないかな、家の中のレイアウトは鉄筋コンクリート造りなぶん、自由度が高かったのに…。

あのお金があれば、旅行にも教育費にも老後資金にも使えたのに!って、今でもときどき夢に見るくらいです。
金銭感覚が狂ってるよ、ってとめる役割、夫婦のどちらかは持っていたほうがいいかもしれません。
(Bさん・一戸建て建築後、3年)


実家の建て替え。家を出た兄弟たちの口出しがすごい。


夫は3人兄弟の長男。下の弟と妹は、それぞれ県外にでて、家を構えています。ずっと夫の実家である義父母の家に、結婚当時から同居して、子育てをしてきました。

子供たちが進学と就職で家をでたこともあり、義父母も足腰が弱ってきたので実家の建て替えを計画したのが2年前。費用は義父母と夫で半分ずつ負担して、コレを機会に土地家屋の名義も夫に変えよう、という話をすすめて、去年の夏の帰省時に弟妹に報告したんです。
そうしたら…今まで実家のこと、義父母のこと、親戚づきあいやら法事すら何の手伝いもしてこなかったのに、ものすごいんです、口出しが。費用負担はどうなっている、図面を見せろ、私たちが帰省してきたときの部屋は?相続はどうなる…。挙句の果てに「最低限の介護用リフォームだけして、そのまま住んでよ。相続も増えるから」ですって!!

あんまり頭にきたんで、全部無視して更地にしての一戸建て建築にしてやりました。もちろん今でもギクシャクしています。私としては後悔していませんけどね!
夫と義父母が可哀そうでした…。
(Cさん・一戸建て建築後1年)


いかがでしたか?「一戸建てで後悔したこと~建て替え編」をお送りしました。「もともとあった建物への思い入れ」などは、夫婦それぞれでまったく異なる場合もありますよね。また、その住宅を次の世代にバトンタッチする可能性や方法によっても、最善なのはどちらか、変わってくることもあります。
費用の点だけでは判断できない「リフォームか、建て替えか」問題。大雑把な試算だけで判断することがないように、家族で十分話し合いをしてくださいね!

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります