シックハウス、アレルギー対策!空気の質の基礎知識とより良い家づくり〜 室内環境改善のプロに聞く! 心地よい注文住宅のつくりかた 第6回

2017.08.24


四国・愛媛から全世界に家づくり情報をお届け! ieny地域ライター高坂類です。

”医・食・住”から見る室内環境改善アドバイザー・仙波正志さんに、室内空気の改善方法や冷暖房節約など家づくりの参考になる基礎知識を解説いただく連載「室内環境改善のプロに聞く! 心地よい注文住宅のつくりかた」。

本日第6回は、「空気の質」とその改善方法について教えていただきます!



<仙波正志さんプロフィール>
“医・食・住”に関連する商品開発と販売業務のほか多岐にわたる事業を行う、株式会社養命(本社:愛媛県新居浜市)の代表取締役社長。室内環境改善アドバイザー。
●株式会社養命
〒792-0836 愛媛県新居浜市篠場町6-25
TEL:0897-47-1400 FAX:0897-43-9738 (9:00~19:00)
休日:日曜
公式Webサイト http://youmei.p-kit.com/


心地よい家づくりに大切な"空気の質"とは?

高坂「仙波先生、今日もよろしくお願いします! 今回は、室内の“空気の質”について教えていただくとのことですが...」

仙波「よろしくお願いします。空気の質、とひとことで言ってもよくわかりませんよね。
私が考える“空気の質”の良し悪しは、人体に悪影響を及ぼす揮発性有機化合物の浮遊量です。」

高坂「揮発性有機化合物?」

仙波「ざっくり言うと、シックハウスやアレルギーなど体調不良の原因になる物質です。壁紙クロスを貼りつけるための糊、プラスチック製品、ビニールクロス、防炎加工のカーテン、抗菌加工のものなど...常温で空気中に揮発する有害な物質です。
現代ではそのような部材も少なくなってはきていますが、まだまだ家の中にたくさんあることが多いんですよ。揮発性有機化合物が空気中にできるだけない状態が、心地よい家だと考えます。」

高坂「なぜそれを気にしなくてはならなくなったのでしょうか...」


仙波「これまでの日本の家づくりの流れをざっと振り返りましょう。まず、京都議定書の流れで国がCO2削減を目指し、省エネの家を作る法律を設けました。それで、エアコンがききやすい高断熱・高気密の家を作らなくてはならなくなりました。
しかし、ここで問題が起きたんです。高断熱・高気密の家でエアコンをかけて閉め切って暮らしていたら、シックハウス症候群やアレルギーなどの症状が出る人々が現れた。これらの原因が、揮発性有機化合物です。
家の部材には、先ほども言ったようにたくさんの揮発性有機化合物を含むものがあります。これは何とかせねばと、国がまた新しい基準を作りました。2003年に建築基準法を改正し、“24時間換気(=換気扇の設置必須)”と、“F☆☆☆☆(Fフォースター)”です。Fフォースターは揮発性有機化合物の代表格であるホルムアルデヒドの放散量の性能区分を表すもので、JIS製品への表示が義務づけられています。ランクによって内装材として使用できる条件や量に制限があります。」

高坂「それで解決はしなかったんですか?」

仙波「換気扇があっても、誰も24時間回さないでしょう(笑)。うるさいから!って消してしまいますよね。これでまず“24時間換気”はほとんど意味がない。Fフォースターについては、基準が設けられることでもちろん効果はあったかと思いますが、例外が意外とたくさんあるんです。例えばドア、足元の巾木(はばき)、回り口などは、基準の対象外です。それから家具も。
家に揮発性有機化合物を含むものが少なくなっても、ボンドなどの揮発性有機化合物をたっぷり使った家具を家にどんどん置いたら、意味がないよね(笑)。ですから、まだまだ注意する必要があるんです。」

高坂「なるほど...怖いんですね。」

仙波「木のいい匂いとは違う、いわゆる“新築の匂い”が、揮発性有機化合物の匂いなんですよ。敏感な人とそうでない人がいますけどね。」


 “空気の質”が悪いとどうなる?

高坂「先生のいう“空気の質”が空気の中をただよう揮発性有機化合物の量だということはわかりました。それで...“空気の質”が悪いとどうなってしまうんでしょうか? シックハウス症候群やアレルギーなどの話がありましたが...。」

仙波「簡単に言うと、揮発性有機化合物は、プラスの電子を持っています。プラスの電子が多い空間にいると、人間の交感神経は優位に働きます。そして自律神経のバランスが崩れやすくなります。自律神経失調症ですね。すると、いろんな身体の不調が起こってくることがあるんですよ。」

髙坂「空気の質ってすごく大切なんですね。あまり頓着していませんでしたが、確かに何か息苦しくなるような空気の悪さを感じる空間って、ありますね。なんなのかと思っていましたが、もしかしたら揮発性有機化合物のせいだったのかもしれませんね。」


本質的に“空気の質”を変える方法はあるの?

高坂「建築部材も含め、プラスチックなど身近な揮発性有機化合物を含むものを、家に一切持ち込まないのは無理ですよね...。本質的に“空気の質”を良くする方法はないのでしょうか?」

仙波「いろいろな対応方法が所々で考えられていますが、弊社で開発した『YM還元液』は最適な対処法の一つです。宣伝ではないので原理を説明します。『YM還元液』はスギやヒノキなど23種類の精油をブレンドして発酵させ、壁面などの塗装の下地材に珪藻土とともに混ぜ込んだもので、マイナスの電子を永久的に放出します。マイナスの電子は、室内の空気中にある揮発性有機化合物や汚臭などのプラスの電子を持つものと結合し、それらを減らしてくれるのです。」

高坂「壁に塗れるのですか?」

仙波「塗装の下地として使います。3〜4回重ね塗りして、仕上げは和紙が最高です。壁面の和紙仕上げは一般的にあまり知られていませんが、クロスよりずっと安価で、何より安全な素材です。そして珪藻土を混ぜ込んでいるので、夏は吸湿、冬は湿気を放出してくれ、調湿効果も期待できます。」



高坂「今いるショールームも施工されているんですか?」

仙波「もちろん! 効果を証明するものを見せましょう。」


“空気の質”を変える「YM還元液」の施工を行うと...

高坂「効果を証明するものとは...」

仙波「これです。」


高坂「こ、これは...!」

仙波「このショールームに、2011年から吊ったままにしている生のバナナです。腐ってないし、カビてもいない。食べられるよ。」

高坂「え、バナナのミイラですか?(笑)」

仙波「このショールームは、さっき言った施工の効果によって、マイナスの電子が多い環境なんです。難しい説明をとっぱらうと、つまり腐敗しにくい環境なんですよ。だから、こんなドライバナナになるんだよ。このパンも。」


高坂「パンも放置してるんですね、2011年から。」

仙波「こっちも、カビてないでしょう。」


仙波「バナナの匂いを嗅いでみて。甘い匂いがするんですよ。」

高坂「え、まさか...! (くんくん)わ!! 本当ですね... !!! うっすら、バナナの匂いが。」

仙波「この施工は、しかも塗り直す必要がない。永久効果なんです。現代で主流になっている施工の多くは、長くても何十年かでメンテナンスが必要ですよね。商売上がったりなんですよ(笑)。」


“空気の質”まとめ 〜より良い家づくりのために〜


高坂「心地よい家づくりのために、揮発性有機化合物をできるだけ室内の空気から減らすことが重要だとわかりました。あまり気にしていなかったんですが、プラスチックもそうなんですね...」

仙波「安価でカラフルなプラスチック製品は要注意ですよ。ヒビが入ったりキズが付くと、そこから有害物質が揮発する場合があります。
今回お伝えした“空気の質”に関して、実は大切なことは、“空気の質”に敏感な人、家にいて不調を起こしている人が対処すべきということです。過度に気にする必要はありません。ただ、何か不調があるとき...それは“空気の質“のせいかもしれない、と思ってもらえたらいいですね。ちなみにYM還元液は市販していないので、もし興味があれば直接問い合わせてください。」

高坂「今回も、より良い家づくりの参考になりました。ありがとうございました!!」


「室内環境改善のプロに聞く! 心地よい注文住宅のつくりかた」は、“医・食・住”から見る室内環境改善アドバイザー、株式会社養命(愛媛県新居浜市) の代表取締役社長・仙波正志さんに、心地よい家づくりの参考となる基礎知識を改めて詳しく解説いただく連載記事です。

次回もお楽しみに!


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