夫婦で対立!? 家を買うときの意見の食い違いあるある~予算決め編~

2017.07.18 地域ライターE

人生で一番大きな買い物といわれる住宅購入
かける予算も、時間も、情熱も、普段のお買い物とは桁違いになります。だからこそ、避けて通れないのが夫婦の意見の対立。中でもダントツの「対立ポイント」となったのが予算問題。同じ貯金残高を見て、どうしてこんなに考えることが違うの?と不思議に感じるほどです。住宅購入だけでなく、人生設計そのものにも大きく影響する予算決め問題。

ieny地域ライターEが新築一戸建て購入の先輩に聞いた、「新築一戸建て建築にまつわる意見の食い違いあるある」と、「そのトラブルをどう乗り越えたか体験談」の予算決め編をお届けします。

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ギリギリの攻防戦・余裕は必要?不必要 ??


うちの家庭は共働き。子供もいないので、完全別財布で生活費は共通口座に同額ずつ振り込んであとはそれぞれが管理する、というスタイルで長年平和にやってきました。
老後のことも考えて、そろそろ住宅購入しようか、という話になったときに、正直初めて夫婦で「お金の話」をしたかもしれません。
夫は「どうせ買うなら駅から近くて便利な所が良い。せっかくダブルインカムで、子供にかかる教育費も必要ないのだからギリギリまでローンを組めばいい」という考え。私は「子供もいないのだし、老後のために貯蓄はなるべく残しておきたい。定年後は毎日駅まで歩く必要もないし、ほどほどのローンを組んで、できれば定年前に全て繰り上げ返済しておきたい」と思っていました。
お互い同じように考えているんじゃないかと思っていたら、見る物件が全然違っていてビックリ。なんとなく考えていた予算に、なんと1500万円も開きがあったんです。そのあたりのすり合わせをするのに一年間はかかりました。それがなきゃもうちょっと早く購入できたのになーと思うと悔しいですね。
(Aさん・分譲戸建てを購入して2年目)


ボーナス払いって、みなさんどうしてるんですか?


最近の住宅購入って、「ボーナス払いなし、月々のみ」で計算されているチラシが多いですよね?ボーナスなんて、どんな大企業にいてもいつカットになるかわからないし、「ローン=絶対に払わなきゃならないもの」なのにボーナスをあてにするなんて有り得ない!! という考えだったのです。
妻も最初は「ボーナスは旅行やクルマ購入みたいに、最悪なくてもいいよね、っていうものの資金と貯金に当てるのがいいよね」って言っていたんです。
ところが、住宅展示場でたまたま入ったモデルハウスに妻が一目惚れ。そこのハウスメーカーの最上位モデルでした。
もちろん予算から数百万円単位でオーバーです。最初から予算も営業担当に伝えていましたし、そこのハウスメーカーの違うモデルでプランを依頼したんですが…たまたま、用意していた土地が広めで、建坪で言えば十分建てられる、というのも悪かったんですね。
営業マンが、「ボーナス払いを併用していただければ、十分検討の余地があると思うのですが、」なんて余計な最上位プランも提出されちゃったんです!妻はすっかり乗り気。「いやいや、そこはもう話し合いしていたでしょ?」「せっかく建てるんだから!私もパートに出てもいいんだし!」なんて言いはじめて、営業マンの前で10分くらいは言い争いしましたね。
結局プランは元通りに収めましたが、何故かキッチンのグレードアップを約束させられたのが腑に落ちません。
(Bさん・ハウスメーカーで一戸建てを建築して3年)


親の援助が前提なんて。

結婚以来、コツコツ貯めたお金は500万円。決して多くはないけれど、それなりに頑張って貯めてきた金額でした。そろそろ家のローンを考えて、まずは予算出しから始めようか、と思っていたのですが、夫が持ってくる不動産情報が、どれもコレも高い。まあ、最初はいろいろ夢みたいし、ピンからキリまで見学しておくのも参考になっていいかもね、なんてゆったり構えていたんです。
そうしたら、ある日ぽろっと「家を建てるってなったら、親からそれなりに援助もあるだろうし、頭金に1000万円は入れられると思うんだよね」なんて言い出してビックリ!貯金は500万円あるけれど、引越し代や諸費用、家具家電の購入なんかもあるだろうし、全額なんてとても頭金にはできません。「え?あなたのお父さんお母さんからそういうお話いただいているの?」と聞いたら、「いや?言われてないけどたぶんしてくれると思うけどな?」となんとも適当な話。
だいたい、コチラ側が勝手に期待していい話じゃないし、自分たちで頑張ろうっていうのが基本ですよね?その晩はもうガックリして、家を買う話自体もやめようかと思ったくらいです。結局、自力で頑張りましたよ !!
(Cさん・地元工務店で一戸建て建築して5年)

いかがでしたか?リアルではなかなか聞けない・話せないお金に関する食い違い。場合によっては、「実はもうワンランク上の家の購入ができるほどのへそくりがあったけれど、それは未だに旦那は知らない」というツワモノの奥様もいらっしゃいました。とは言え、できれば「我が家の家計」について、旦那様にもさらに協力してもらいたいのが住宅購入のタイミングですよね。
場合によっては「家を買うの、中止!!」という話に発展しかねないのがお金に関する食い違い。しっかりとした現状認識と、将来像が夫婦の足並みを揃える基本です。
実際にハウスメーカーなどの検討を始める前に、フィナンシャル・プランナーなどのプロと一緒に家計について診断してもらうというステップも考えてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

地域ライターE

ライター
建築住宅不動産業界担当営業経験10年&旦那が宅建士&父が元造園業経営&義父が不動産業経営! インテリアも整理整頓も大好物のフリーライターがみなさんの家づくりのお手伝いのため取材に走ります