室内環境改善のプロに聞く! 心地よい注文住宅のつくりかた 第3回 〜洗面所にいつでも付けられる!知られざるおすすめ家電〜

2017.06.11 高坂類
四国・愛媛から全世界に家づくり情報をお届け! ieny地域ライター高坂類です。

”医・食・住”から見る室内環境改善アドバイザー・仙波正志さんに、室内空気の改善方法や冷暖房節約など家づくりの参考になる基礎知識を解説いただく連載「室内環境改善のプロに聞く! 心地よい注文住宅のつくりかた」。

本日第3回は、先生の一押し!心地よい家づくりに大活躍する、知られざるおすすめ家電を教えていただきます!



<仙波正志さんプロフィール>
"医・食・住"に関連する商品開発と販売業務のほか多岐にわたる事業を行う、株式会社養命(本社:愛媛県新居浜市)の代表取締役社長。室内環境改善アドバイザー。
●株式会社養命
〒792-0836 愛媛県新居浜市篠場町6-25
TEL:0897-47-1400 FAX:0897-43-9738 (9:00~19:00)
休日:日曜
公式Webサイト http://youmei.p-kit.com/


超マイナーだけど、超便利な家電があるという...!



高坂「仙波先生、今日もよろしくお願いします! 今回はすごくおすすめの家電があるとか...? 自社の製品などではないんですよね?」

仙波「はい。宣伝じゃないよ(笑)。商品名も出さないよ!ずいぶん前にたまたま見つけたものなんですが、ものすごく快適で便利な家電でありながら本当に知名度が低いので、ここで紹介したいと思います。本当にオススメです。これです。」




高坂「これは...なんですか?」

仙波「洗面所用の暖房機です。涼風とドライヤー機能付きのね。」

高坂「小さなエアコンみたいですね。これがどうしてそんなにオススメなんですか?」


ただの洗面所用暖房機ではない!



仙波「洗面所用の暖房機というと、足元に置くような小さいものを想像しますよね。」

高坂「はい。小さくてゴーッと温風が出る足元暖房機は昔私も持っていました。こういう壁掛けタイプは初めて見ました!」

仙波「私も元々、脱衣所の暖房機を探していて偶然見つけたんです。これの素晴らしいところは、暖房だけでなく涼風とドライヤー機能が付いていることです。心地よい家づくりに、本当に大いに貢献する家電ですよ。順にメリットを説明していきましょう。」

高坂「先生がそんなに薦められる理由が知りたいです!」


暖房だけでなく、両手が使えるドライヤーになる!


仙波「もちろん暖房機としてはエアコンのように使えます。一般的な洗面所は、広くてもせいぜい2畳くらいでしょう?現代の住宅は高気密高断熱ですから、あっという間に暖まります。数分でほかほかの部屋です。ちなみに、"ヒートショック現象"って聞いたことあるかな?」

高坂「冬に温かいお風呂から出て、寒い洗面所の室温の差で体がショック状態になる...みたいなものでしたでしょうか?」

仙波「そうです。温度の急激な変化で、血圧が急上昇したり急降下したり、脈が早まったりする体への影響のことです。一歩間違えれば命の危険もあります。それを防ぐためには、室内の温度差をできるだけ少なくすることが大切です。ですから、冬は洗面所をしっかり暖めていた方がいいんですよ。まずはこれが一つ。でもそれだけなら足元暖房機でもいいよね。でもこれは...」



仙波「まず、とにかく素晴らしいのが"ドライヤー"機能。ドライヤーモードにすると、暖房モードよりもっと強い温風が出ます。」



高坂「おお!」

仙波「これの何が良いかって、両手が使えるでしょう?暖まった洗面所なら乾きやすいですし、洗面所で他のことをしながら髪にドライヤーを当てることができるんです。」

高坂「これは確かに便利ですね!ドライヤーって片手がふさがるし意外に重いし面倒なんですよね...。実は私はモノグサすぎて、ほぼ自然乾燥なんです...(ボソッ)」

仙波「いや、自然乾燥って悪いことじゃないんですよ。私は髪や頭皮ケアのアドバイスもしているんですが、ドライヤーの温風は頭皮や髪には良くないものですからね。
家づくりの話から少し逸れますが、顔の皮膚と、頭皮はつながっているでしょう?顔のケアにドライヤーのような強い温風、あてないでしょ?絶対悪いってわかりますよね。」

高坂「確かに。でも、髪をしっかり乾かすのは大切なんですよね?」

仙波「そうです。でもこの暖房機を使えば、暖かい部屋で、少し離れた位置から手ぶらで温風を当てることができるでしょう。濡れた髪をフェイスタオル3〜4枚を使ってしっかり水分を取って、その後、暖まった洗面所で着替えたり他のことをしたりしながらこのドライヤーの温風を当てていたら、ほとんど乾いちゃうんですよ。」

高坂「なんと!!でもタオル3〜4枚も使うんですか!」

仙波「健康な髪と頭皮のためには、できるだけドライヤーを当てる時間を少なくしたほうがいいからね。1回、しっかりタオルドライを試してごらん。乾いたフェイスタオル4枚を次々に使って、やさしく挟むようにしっかり髪の水分を取っていくと、それだけでほとんど乾くぐらいなんですよ。」

高坂「そうなんですね !!」

仙波「しかも、普通に手で持つドライヤーだと、自分の腕の距離分しか頭皮から離せないですから、どうしても頭皮とドライヤーの距離が近くなりますよね。それもこの暖房機なら、少し離れた位置から温風が広い範囲に当たるので、髪にも頭皮にもやさしい。ドライヤーの当てすぎで頭皮が乾燥すると、頭皮の常在菌のバランスが崩れるので様々なトラブルの原因になるんですよ。」

高坂「面倒くさがりにももってこいですね。手ぶらドライヤーはすごい魅力です。」

仙波「特に年配の方は、自分でドライヤーを持って乾かすことでさえ、ひと苦労だったりしますからね。特に介護施設などには必ず薦めています。」


もちろん夏は涼風で快適!



高坂「これから暑くなりますが、夏はどうなんでしょうか?」

仙波「夏は"涼風"モードで、扇風機代わりになっちゃうんだよ〜!」

高坂「銭湯の、天井近くについている扇風機のイメージですね!あれ涼しいですよね。」

仙波「それに、夏だってドライヤー使うでしょう? 1年じゅう大活躍なんですよ。そしてさらに...」


衣類乾燥にも使える!


仙波「洗濯機に組み合わせるラックなどで、バスマットや洗濯物がかけられるタイプのものがあるでしょう?こんなふうに使用済みのバスマットをかけて温風を当てれば、乾燥もできちゃう。」

高坂「それは便利ですね... !!うちは除湿と衣類乾燥機能が一緒になったものを寝室で使っているんですが、洗面所もジメッとしがちで気になっていました。バスマットも使い終わったらしっかり乾かしておきたいですよね。」

仙波「便利でしょ? でも、なぜか、このような家電の存在が、全くと言っていいほど知られていないんです。ヒートショック現象を避けたり、健康な髪と頭皮を守ったりするという健康面でも、冬のお風呂上がりを快適に過ごしたり、洗面所の湿度をコントロールすることで家の傷みを防いだりという家づくりの点でも、とにかく付けない理由がわからないくらい、素晴らしい。」

高坂「納得しました。気になるお値段ですが...こんなに素晴らしい機能なら、お高いんでしょうか... ?!」

仙波「定価は8万くらいですが、売れないからかわからないですが3万ぐらいまで大幅に値引きしているところが多いです。」

高坂「! 意外とお手頃ですね !!」

仙波「インターネットで”洗面所用暖房機"で検索して、"涼風"と”ドライヤー"機能付きのものを探してみてください。」

高坂「ちなみに設置方法は...? リフォームでも付けられますか?」

仙波「設置はもう、いつでもできるよ!! 女性ひとりでも。」

高坂「工事は必要ないんですか?」

仙波「コンセントが必要だけど、一般的な洗面所なら、洗濯機やドライヤーのためにほぼ確実にあるでしょう?設置は、額縁に入った絵を壁にかけるイメージ。簡単です。」

髙坂「気軽に付けられちゃうんですね!! 本当に、なぜ知られていないんだろう... ??」


ありがとうございました!!


高坂「第1回のシーリングファン第2回の天窓に続き、次は洗面所用暖房機まで付けたくなった団地暮らしの私です!
家を建てる予定はないのですが、今回の暖房機は本当に魅力的です...!!」

仙波「涼風とドライヤー機能付きの壁掛け洗面所用暖房機は、心地よい家づくりに一押しの家電です。ものすごく快適になりますよ。絶対付けたほうがいいよ(笑)。」

高坂「より良い家づくりの参考になりました。ありがとうございました!!」



「室内環境改善のプロに聞く! 心地よい注文住宅のつくりかた」は、"医・食・住"から見る室内環境改善アドバイザー、株式会社養命(愛媛県新居浜市) の代表取締役社長・仙波正志さんに、心地よい家づくりの参考となる基礎知識を改めて詳しく解説いただく連載記事です。

次回もお楽しみに!



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この記事を書いた人

高坂類

ライター
1983年新潟県生まれ。早稲田大学人間科学部卒。 四国・愛媛県 新居浜市(にいはまし)に拠点を置くデザイン事務所 hink DESIGN(ヒンクデザイン)代表。 広告デザインとWeb制作を中心に、ライター、ラジオパーソナリティ、モデル、司会等、四国の生活をより楽しくしようと 幅広く活動しています。 四国の魅力発信プロジェクト「しこくらいふ」主宰。 激辛グルメサークル「にいはまスパイスガールズ」主宰。