椅子が好き!失敗しないチェア選び~ダイニングチェア編「足が床につき、背中が背もたれにつく高さのものを」
ダイニングチェアを家族分揃えるとなると、かなりの出費になります。
だからこそ失敗したくない! 長く使いたい!! 東京都内を中心に60年以上無垢材家具やオーダー家具を製造・販売している「家具蔵(かぐら)」表参道店 アドバイザー 萱野 翔さんが、家族みんなが満足するダイニングチェア選びの極意を伝授します。
デザインに飽きがきても、座り心地に飽きはこない
家具蔵 表参道店の約300平方メートルの店内には、ウォールナット・ナラ・チェリー・ハードメープル・ケヤキ・タモ・ホワイトアッシュ材のさまざまな家具が展示されています。チェアもなんと30種類以上!「チェアは人が体を預け、触れる時間が最も長い家具です。デザインももちろんですが、まず座り心地を一番に考えていただきたいと思っています」
と語る萱野さん。座り心地が悪いとせっかく買っても座らなくなってしまい、一家団欒の時間が減ってしまうなんてことも……。
「デザインに飽きがくることがあるかもしれませんが、座り心地に飽きるということはありません。座り心地のよいチェアがあれば、自然と家族が集まりコミュニケーションが生まれ、居心地のよい場所になりますよ」
浅く座るクセがついていませんか? 座面の高さを確認
家具の中でも特に大切といっていいチェア選び。では実際にどう選べばいいのでしょうか。「具体的には、まずシートハイ(座面の高さ)をチェックしましょう。海外のチェアは高めで43〜45センチ。一般的に、日本人の体型と靴を脱いで暮らすスタイルには39〜42センチくらいが合っているとされています。かかとがしっかり床についた状態で、背中を背もたれにつける、これが正しい姿勢です。シートハイが高すぎると小柄な方は背もたれを使わずに座面の先のほうに腰をかける座り方になり、前傾姿勢となって腰痛、肩こりを引き起こすこともあります」
ダイニングチェアの背もたれは通常使わないものだと思っている人も少なくないようです。やはり自分の体格に合った、正しい座り方ができるチェアがいちばん! お店でいろんなチェアを試してみましょう。
▲独立した背板がバネのようにしなり背中を心地よく支え、座る方それぞれの体型に木が合わせてくれる「チェア ダン」
「もうひとつ重視していただきたいのは、背当たり。人間の体は複雑な曲線をしているため、心地よい背当たりを実現するのは至難の業。弊社では“削りだし”といって職人が手仕事で角材を削り、さまざまな角度から曲面に仕上げています。機械で作られた製品や木を蒸して曲げる“曲げ木”にはない、人体に寄り添う形になっているんです」
▲削りだしによって背になじむカーブを生み出している「アームチェア アルコⅡ」
▲機械で削った丸い棒(スピンドル)が刺さっているだけのチェアも多いのですが、このチェアは背当たりよくするために背の当たる部分を平面にして、職人が1本1本角度を変えることで、背中を面でとらえる作りになっています。背面は抜け感が出るように曲面になるように削り出しています。「アームチェア ゼン」
座面やアームはお好みで選んでOK
座面は、板座(木製の座面)か、クッションがありますが、これは好みで選んでいいそうです。クッションの場合は、長く使っていると擦れたりへたりが出てしまうので張替えが必要になりますが、板座はその必要がないことがメリット。板座は「痛そう」と思うかもしれませんが、お尻とももの形に合わせて深く削りを入れている“座ぐり”があるものは、体にかかる圧力を分散させ、長時間座っても痛くならないそうです。▲座ぐりのあるチェア。安定感があります
▲クッションのタイプは、写真のように木枠の中にクッションを落とし込んであるタイプを選ぶと、擦り切れが軽減されます
「食事やデスクワークがメインか、映画鑑賞や晩酌などでリラックスすることがメインかによって、選ぶチェアの形は変わります。長時間座り、できるだけリラックスしたい方はアームチェアが楽ですよ。ただし、スペースの都合でアーム付きを2脚並べることが難しい場合は、アームチェアとサイドチェア(アームのないチェア)を組み合わせるのもいいと思います。また、家事で立ったり座ったりする方や、お子様は、サイドチェアのほうが出入りが楽で使いやすいでしょう」
▲肩の力がふっと抜けるくらいの位置にアームがありリラックスできる「アームチェア ヴォーグⅡ」
長年使ってもギシギシ、ガタガタしないチェアって?
チェアは出入りやお掃除などで頻繁に動かす家具でもあります。その分他の家具よりも強度が重要になります。「脚と座面の接合に金具を使っているチェアが多いのですが、徐々に金具が木を削ってしまい接合部がゆるみ、ぐらつきなどの要因になります。弊社のチェアはなるべく金具を使わず、宮大工の技法を応用して木と木を組み合わせて接合しています。長く使用しても不具合が生じにくいチェアかどうかは、接合部を確認してみるといいでしょう。また、成型合板、プラスチック、アイアンなどさまざまな素材のチェアがありますが、おすすめは無垢材。使い続けることで味わいや深みが増し、キズもなじんで目立ちにくい。ともに年を重ね、思い出を刻み込み、一緒に育つような魅力があります」
▲なるべく金具を使わず木を組み合わせたチェアは丈夫
やはりデザイン性も大事にしたい!
リビングやダイニングは住まいの顔であり、お客様の目にも触れやすい場所。やはり好きなデザインも取り入れたいですね。「あまり奇抜なデザインは他の家具と調和がとりにくいので、普遍的な形をおすすめしています。最近はご家族でそれぞれ気に入ったチェアをバラバラに選ばれるパターンもよくあります。木の種類や色味などでバランスをとれば統一感が出ますよ。お子さんも小学生くらいから大人用のチェアを選ばれても問題ありません。部屋に開放感がほしい場合は、背が低めのタイプが圧迫感が少なくおすすめです」
引用元:チェア|商品情報|無垢材家具、オーダー家具「家具蔵(カグラ)」
床の色や他の家具と色を揃えなくても、明るい色の床にあえて濃い色の家具を置いたり、その逆もおしゃれ。窓枠やドアなど建具の色と揃えると空間に調和が生まれます。
「ダイニングはチェリー、リビングをメープルなど、ゾーンごとに木材の種類を変える“ゾーニング”によって、同じ室内でも雰囲気を変える方もいらっしゃいます。デザインについては『こうでなければならない』という決まりはないので、迷ったらお店で気軽に相談してみてください」
▲2004~05年度のグッドデザイン賞に選ばれた「V チェア」。シンプルで飽きのこないデザインが男女ともに人気
座り心地と強度に満足できたら、デザインは自由に遊んでいいようですね。次回も引き続き、萱野さんがソファの選び方について解説します。
家具蔵 表参道店
東京都港区南青山5-9-5
03-3797-1700
営業時間 10:30~19:30
無休(年末年始を除く)
http://www.kagura.co.jp
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