建築資格のイロハ。「建築設備士」ってどんなことをする人?

2016.10.21 ieny編集部

建築設備士って何?

「建築設備士」は、主に建物の設備設計をするための資格です。

この資格を取得すると、その後4年の実務経験で一級建築士の受験資格が得られます。さらに、5年以上の実務経験に加えて、一級建築士の試験に合格した者は、設備設計一級建築士の講習及び考察を受ける資格を得ることができます。建築設備士の有資格者で、設備設計一級建築士の資格取得を、次の目標とする人も多いようです。

設備設計一級建築士について

「設備設計一級建築士」は、3階建て以上で5,000㎡を越える建築物の設備設計をすることができる資格です。一方、「建築設備士」は、それよりも小規模な建築物の設備設計を担当します。

建築設備士の役割について

建築物の設計には、プランを決めて全体を統括する「意匠設計者」、構造計算を担当する「構造設計者」、機械設備を担当する「機械設備設計者」、電気設備を担当する「電気設備設計者」に加えて「建築設備士」が必要です。建築設備士は、機械設備と電気設備を担当し、通常は機械と電気で専門が分かれます。

受験資格について

この資格は、小規模な建築の設備設計に関しては必ずしも必要ではなく、資格なしに実務をこなす技術者も多く存在します。しかし、関連する様々な資格への足がかりとなるので、取得しておいた方が有利な資格です。

なお四年制大学の所定の学科を卒業した場合は、実務経験2年以上、工業高校卒業の場合は実務経験6年以上が、受験のための要件として必要です。

各設計内容について

機械設計では、空調、換気、給排水衛生設備等を担当します。電気設計では、受電、変電、幹線、動力、自家発電、照明コンセント、火災報知などの設備設計を行います。

現場では、主に設備工事の指導的役割を担い、現場監督の指揮の下で、設備工事を統括するのが役割です。建築設備士の実務分野は、建築士の実務分野とは重ならず、設備に関する責任を負うことになります。

おわりに

建築設計者は、設備設計に関する知識が少ない場合もあり、やはり建築設備士が実際の設備設計を任されることになりますので、やりがいと責任のある仕事といえます。

仕事を覚え、資格を取得した後は、独立して設備設計事務所を経営することもできます。専門性の強い分野で、かつ必要不可欠な分野なので、資格取得者は安定した仕事の受注が期待できます。建設会社や設備設計事務所への就職も可能で、未来が開けた資格といえるでしょう。

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この記事を書いた人

ieny編集部

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