自営業だとローンが降りない?個人事業主が知っておきたい住宅ローンの知識

2016.11.20 ieny編集部


自営業者はローンが降りにくい」とよく耳にします。今の時代はサラリーマンの方といえど安定しているとはいい難く、自営業者の場合はさらに不安定さが増し、信頼性が低いと判断されることが多いようです。そこで、今回は個人事業主が知っておきたい住宅ローンの知識についてお伝えしていきたいと思います。

補助材料を添付してアピール!信用を獲得しよう

会社員の融資が降りやすく個人事業主の融資が降りにくいのは、「毎月の収入の継続的な獲得における説得性に欠ける」からです。しかし、ウィークポイントが収入の安定性であるとはっきりしているのであれば、自分なりにそこを補助するような資料を作り、積み上げていけばいいのです。

取引先から得られる仕事量が今後増えていく展望を具体化したり、ネットショップでの毎月の販売数が増えていることを表にしてアピールしたりというのが、安定した継続性をアピールすることに繋がるでしょう。キャッシュフローが上手くいっていることを補助材料にアピールすると、お金の運用をきちんとしていることが伝わり信用が得られます。

節税対策で経費を多くし過ぎない

個人事業主の方でよく見受けられるケースが、「とにかく経費計上する」ということです。結果的に、所得が少なくなり、所得税を節税することができます。しかし、その選択は住宅ローン審査においては不利となる可能性が高いのです。確定申告時に申告する収入は、いわば「個人事業主の世の中に対する経済成績」です。この成績が悪いということは、住宅ローン審査においてはいい影響を与えません。住宅ローンを検討している方は、3年間は節税することよりも所得を多くすることを優先するようにしましょう。

頭金を多く用意する

最初に支払う頭金が多ければ、貯蓄に対する信用が増します。個人事業主の方は、普段から貯金を心掛けておくようにしましょう。

他のローンは完済。返済負担率に余裕を

住宅ローンを借りる時にチェックするのが、「返済負担率」です。返済負担率とは、年収に占める住宅ローン返済額の割合です。ただし、他のローンがある場合はそれらのローンも含めて返済負担率を計算します。返済負担率が高いということは、稼いだお金の部分をそれだけローンに費やさなければならないということです。返済負担率が一定の負担になるように住宅ローンは操作されますので、他に借入れがある人は、その分住宅ローンで借りられる額は当然少なくなります。住宅ローンを組む際は、他のローンは支払い済みにしておきましょう。

「フラット35」は全期間固定金利の住宅ローンだが…

自営業者に優しい住宅ローンに「フラット35」があります。こちらのローンは、最長で35年間、借入時の金利が最終返済まで変わらない全期間固定金利の住宅ローンで、毎回の返済額も一定です。返済額が変わらないため返済計画が立てやすく、安心感を得ることができるのがメリットです。しかし「フラット35」は普通の住宅ローンの審査に加えて、さらに建物の物件審査が重要となります。そして、多くの見積もりのシュミレーションにおいて、「フラット35」よりも変動金利タイプのローンの方がお得になる場合が多いという結果が出ています。

もし「フラット35」を利用するのであれば、さらにその上の「フラット35S」を利用することをオススメします。「フラット35S」は「フラット35」を申し込んだ人の中でさらに細かな住宅の審査が行われ、その審査条件をクリアした場合に一定期間金利が引き下がる制度です。耐震性や・省エネ性などの建築条件が審査されます。

最後に

以上、個人事業主が知っておきたい住宅ローンの知識について掘り下げてまいりました。個人事業主はサラリーマンとは違ったアピールで自分自身のウィークポイントの強化に努め、個人事業主ならではの賢いローン活用を目指しましょう。きっと今までよりも住宅ローンが降りやすくなるはずですよ!

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この記事を書いた人

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