一戸建てでも修繕積立金は必要?考えておきたい一戸建ての修繕費用

2016.10.07 ieny編集部


修繕積立金は分譲マンションの建物を改修・補修する為の費用です。マンション購入と戸建て購入を比較する際に、「戸建ては修繕積立金が掛からない」というのをメリットに感じる人もいるかもしれません。確かに、マンションは全体的な意味でいえば、自分だけのものではなく、共用部分の経年劣化によって、毎月多くの費用が取られるケースもあります。しかし、戸建ても「修繕」は必要です。この点を抜きにして住宅購入を考えると、「今の家賃を払うだけで、家が買える」という勘違いを起こしてしまう羽目になってしまいます。

 

戸建ての修繕費用はいくら掛かるの?

マネーの達人「住宅購入後にかかる費用(具体例編) ローン完済時に家がボロボロ…を防げ」によると、

一戸建ての場合の30年間の修繕費用は目安として30年で500~600万

とされています。屋根の葺き替え、雨どいの交換、畳の張替え、バスユニット交換、便器交換、バルコニー交換、サッシ交換の修繕時期が25年だったことを考えると、50年ですべてを2回修繕すると、なんと家の設備を整えるために遣われる費用は1000~1200万円ということになります。

つまり、実際のところ住宅購入とは、こういうこと!


この図を見ると、一目瞭然ですよね。今の家賃と同額で家が買えるのはあくまでも、イニシャルコスト(初期費用)の部分だけ。将来的にローンで自分の首を絞めてしまう方は、想定していないランニングコスト(維持費)が、後々家計を圧迫してしまうのです。

マンション購入は最初に修繕積立金を取られることも!

マンションを購入する際には、最初から修繕積立金を数十万円支払うケースがあります。後に払うべき金額を繰り越して払うため、修繕による費用が家計を圧迫する心配はありません。結局はマンションも戸建ても劣化した箇所は直さないといけないため、修繕費にかける費用は、どちらもさほど変わらないのです。支払うタイミングや支払い方が違うだけでなのです。

 

戸建ての場合は、ライフプランに組み込んでいないことも

戸建ての修繕は自らの意思で行うため、家の修繕の事を考えずに生涯のライフプランを作る方もいます。目に見える保険や税金とは違い、修繕費用を適切に見積もることは難しいですが、今回ご紹介した「30年で500~600万円」から少し多めに想定すると、安心ですね。

だからこそ、戸建ての方はセルフ修繕積立金を!

戸建ての方も、修繕費用のための口座を作り、積み立てるのがおすすめです。これは、マンション購入の方が毎月修繕積立金を払うのと同じ行為で、いつかは支払うものを先送りしない善策と言えます。結婚式の予算を捻出する時に、結婚式用の口座を作った方はいませんか?『みんなのウエディング白書2016』によると、結婚式のボリュームゾーンは、「300万円ー350万円」です。その1.5倍~2倍必要な「500~600万円」の修繕費用。ぜひ計画的に積み立てたいものです。

 

最後に

一戸建ても修繕積立金と同じ概念でお金を運用しなければならない意味がお分かり頂けたと思います。イニシャルコストとランニングコストを明確化して、ライフプランをより具体的に立てることは、住宅購入を失敗しない秘訣です。お金のことはうやむやにせず、しっかり明確にしていきましょう。

関連記事

この記事を書いた人

ieny編集部

皆さまの“楽しい家づくり”をサポートしたい! 『楽しく、後悔のない』家づくりをするために必要な情報を、日々こつこつと集めては吟味をしている。息抜きは100均パトロールで、お得に便利なものを探して報告しあう毎日です。