ハウスメーカーが実際の住宅を使った実大振動実験で地震の強さを検証中!?

2016.08.27 ieny編集部
巨大地震を想定し、模型ではなく実際にまるごと1軒の住宅を使った実大振動実験を実施しているハウスメーカーも多くなってきています。いつ起こるか分からない自然災害ですので、耐久性や安全性などを実際に実験、検証されていれば、これから家の購入を検討されている方も安心できるでしょう。今回は、実大振動実験と強い家の構造について詳しく見ていきます。


実大振動実験ってどんな実験?


実大振動実験とは、シミュレーションではなく実物と同じ大きさ・仕様の家を使い、耐震性を実証するためにおこなわれる実験です。何度も繰り返す地震や大きな地震など、さまざまな形の地震を想定しておこなわれます。地震で怖いのは建物の倒壊に加えて家具の転倒であるということがあり、ほとんどのハウスメーカーでは、建物だけでなく家具や家電も設置し、実生活に近い状態にして実験をおこなっています。各社の実験対象となる建物の下には基礎ではなく加振装置が置かれていて、震度や揺れ方を変えてさまざまな角度から検証していきます。中には、壁をわざとカットしたり省いたりして建物が壊れるまで実験を行うハウスメーカーもあります。

実験でどんなところを見るの?


実大振動実験では、地震に対する強さや耐久性を実証し、破損状態などを見ていきます。大地震にも耐えられる強さを実証するために、実際の大震災の数倍の加振を行ったり、限界加振にも挑戦したりします。また、繰り返し襲ってくる地震に対する耐震性を実証するためには、数百回という振動実験をおこないます。そして、実験後にはクロスやタイル、瓦、外壁に加えて、構造体の変形や損傷状態をチェックしていきます。実大振動実験は、大規模な実験となりますので、簡単にできる実験ではありません。しかし、耐震に対する貴重なデータを取るためにハウスメーカーにとって必要不可欠な実験であるといえます。実験結果は、地震への強さを実証するとともに、次世代の家づくりに生かされるでしょう。

"地震に強い家の構造は?地震に強い家ってどんな家?"


日本は地震の多い国なので、家を建てるなら耐震性能の高い家を選びたいという方も多いのではないでしょうか。各ハウスメーカーではそのようなニーズに応える地震に強い家を提供しています。パナホームでは、パワテックという独自の構造技術と耐久性に優れた頑丈な鉄骨を採用した強固な耐震住宅を実現しています。セキスイハイムの耐震住宅は、標準仕様でも硬い外壁とボックスラーメン構造、ベタ基礎により地震に備え、国の性能基準である品確法で最高等級の耐震性能をクリアしています。さらに、ミサワホームの住宅は、基本的な仕様規定ではなく、実験や計算により性能を確かめる性能規定を選択していて、創業以来、地震による倒壊は一棟もない耐震住宅です。

まとめ

このように、耐震住宅は実大振動実験により、高い性能が実証されています。耐震性能の高い家が数多く提供されていますので、家を建てる際には、どのハウスメーカーにするか迷うかもしれません。そのような場合には、実大振動実験を確認してみるのも良いかもしれません。実大振動実験は、各ハウスメーカーのホームページでも確認することができますので、家を建てる前に見て比較してみてください。

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