銀行からお金を借りる時の抵当権って何?いつ相談する?

家を建てる時、費用を一括で支払うことができれば良いのでしょうが、そのようにできないことがほとんどです。多くの場合、銀行から住宅ローンで資金を借ります。こういった住宅ローンを利用する場合には「抵当権」を設定するのがほとんどではありますが、抵当権について正しい知識を持っていないという方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は抵当権についての基礎知識と住宅ローンの相談をする時期について解説します。

抵当権ってどんなもの?

抵当権とは、銀行や人からお金を借りる時に不動産に設定する担保権のことを言い、お金を貸す人が家やビルなどの不動産に対して設定します。もしお金を返してもらえなかった場合、お金を貸した人は抵当権を設定した不動産を競売にかけるなどしてお金を取り戻すことができるのです。また、抵当権を設定した人は、抵当権を設定した建物が誰かの手によって壊されそうになったときにそれを止めさせることができます。建物が壊されてしまうと、競売にかけても買い手がつかず、貸したお金を取り戻すことができなくなってしまうためです。

抵当権を設定するのに、契約書や登記などは必要ありません。お互いの意思表示だけで抵当権の設定は完了します。抵当権を設定した後も、その建物を日常的に使用している人は自由に建物を使うことができます。売却するのも自由です。抵当権を設定した人に許可を得る必要もありません。しかし、建物を売却した場合、その建物を買った人に対して、お金を貸した人が抵当権を行使するには登記が必要になります。

また、抵当権を行使して建物を競売にかける際は「雨戸など家の一部とみなされるもの、畳のように家の一部とは言わないまでもそれに近いもの」までが対象です。また、抵当権設定後に下駄箱などを取り付けた場合は、下駄箱は抵当権が及びません。なお、庭にあるくだものの木は、土地と木には抵当権が及びますが、その実には抵当権は及びません。

住宅ローンを借りる時の流れって?

住宅ローンを利用するには、銀行に相談する必要があります。各銀行では無料の相談会や住宅ローンセミナーなどが開催されているので、参加してみることをおすすめします。一口に住宅ローンといっても、その種類や返済方法はさまざまです。よく情報収集をして、自分に合った住宅ローンを利用する必要があります。住宅ローンを借りる際、必ず事前審査が行われます。住宅ローンを借りるためには、この審査にパスしなければなりません。事前審査に通ると、本審査があります。住宅を購入したらすぐに銀行で住宅ローンの本申し込みをおこない、本審査を受けましょう。この審査に通って、はじめて住宅ローンを契約することができます。

銀行で住宅ローンの相談をするタイミングっていつ?

どの銀行からお金を借りるかを事前に調べておくのはとても良いことです。しかし、銀行が具体的な相談に乗ってくれるのは、図面ができあがって概算や見積もりが出てからということがほとんどなので、焦らずに情報収集をしながら、具体的に相談できるようになる時期を待ちましょう。今では公式サイトで見積もりや支払のシミュレーションができる銀行も数多くあります。銀行にいきなり相談に行くのは気が引ける……という人や事前にある程度イメージをつかんでおきたいという人は、相談に行く前にオンラインで使えるツールを利用してみるのも良い方法です。

まとめ

住宅ローンを利用することで希望の住まいをすぐに購入することができるので、現在多くの人が住宅ローンを利用しています。しかし、住宅ローンを利用するには、事前の下調べがとても重要です。抵当権についても基礎的な知識があるのとないのでは大きな違いが出てきます。銀行の住宅ローンを利用する際は、積極的に相談会やセミナーに足を運んで、より良い形でローンが借りられるように工夫・勉強しましょう。