地震から家を守る。知っておきたい最新の仕組みについて
2011年の東日本大震災、多くの家が崩れ、今もまだ修復の進んでいない地域も多く残されています。さらに震災当時残念なことに、二次災害として崩れた家に空き巣が入ったというニュースも報道されていました。
同じような災害が起きた時に、家屋を守るため、そして事件に巻き込まれないための基礎知識をご紹介します。
震災後に泥棒に入られた家と入られなかった家
火事場泥棒とは昔からよく言われていますが、現代でもその状況は変わっていないようです。
地震被害に遭った同じ住宅でも、空き巣被害に遭いやすい家とそうでない家があります。
大きな違いは2つ。
1つはホームセキュリティの有無、2つ目は家の倒壊具合です。
倒壊具合がひどい方が、玄関以外に入りやすい箇所が多く被害に遭いやすい傾向にあります。
わざわざ鍵や窓を壊さなくていいわけですから、空き巣の格好の的です。
つまり地震の際に空き巣被害に遭わないためには、崩れにくい家であることが必要です。
免震とは?
地震で崩れにくい家は、「免震・耐震・制振」がしっかりと備わっています。
「免震」から説明していきましょう。
免震とは、建物を地面から離すことで地面からの揺れを伝わりにくくする技術。
地面と建物の間に免震装置という装置を入れることで揺れを逃します。
この免震技術は高価なため、主にビルや高層マンションに使われる技術なのです。
一般家庭に使われることはあまりありませんが、揺れを小さく抑えることで上に乗る建物のダメージを小さくすることができます。
耐震とは?
次の耐震とは、家の壁や柱に補強材を入れることで家自体を頑丈にする技術。
あらゆる建物に耐震は義務助けられているので、一軒家であっても必ず耐震技術は備わっています。
しかし、揺れを逃したり小さくするものではなく、建物を強くするだけにとどまるので地震に強い構造とはあまり言えません。
さらに耐震は繰り返す地震によって家がダメージを受け、強度が下がっていきます。
耐震だけで恒久的に家を守るというのはなかなか難しいかもしれませんね。
制振とは?
最後に制振です。
これは建物の梁や柱、壁といったところに制振装置を入れることで建物が受ける揺れを抑え吸収する技術で、比較的新しいものです。
免震ほど費用が高くないため、一般家屋にも多く使われています。
60m以下の一般的な住宅には、最上階に制振装置が取り付けられます。
地震は上の階ほど揺れが酷くなる傾向にありますが、この制振装置によって揺れを抑えることが可能です。
まとめ
一般家屋の場合、地震の際でも耐震・制振が備わっていれば安心できそうですね。
費用や家の作りによって最適な技術は異なります。
是非専門のハウスメーカーなどに一度問い合わせてみてくださいね。
崩れにくい家を維持することで、地震からも空き巣からも家族を守りましょう。