森林保全につながるアイダ設計の家づくり~廃棄物を出さない「プレカット工場」編
2015年9月の国連サミットで、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標」が、加盟国の全会一致で採択されました。最近よく聞くようになった「SDGs」です。
2031年1月に創業50周年を迎えるアイダ設計では、住宅事業を展開するハウスメーカーとして、このSDGs達成に向けた独自の取り組みを展開しています。
今回はその一つである、自社プレカット工場(茨城県坂東市)での取り組みについてお聞きしました。
<お話を伺った方>
アイダ設計プレカット事業部茨城工場 部長 小平 謙二郎さん
――まず、プレカット工場とは、何をする工場か教えていただけますか?
小平さん(以下、K):プレカット工場とは、木造住宅の柱や梁などを、木材から一棟一棟の設計に合わせて加工する工場です。
住宅メーカーで、プレカット工場を自社で持っている会社は少なく、関東では当社を含め3社程度です。
プレカット工場で精密に加工した部材を使うことで、建設現場で無駄なく正確な作業がスピーディにできるようになります。
機械加工で難しい部分は、工場に常駐している手加工大工が、昔ながらの墨付けをして加工しています。
建設現場で正確な施工をするためには、部材が正確に設計されていることが最も重要です。そのためプレカット工場の肝は、その設計を担っているCAD部門。人材の強化には力を入れています。
また、仕入れ部門での適切な大量発注によって、建設費用のコストダウンにも貢献しています。
――どのような木材が使われているのでしょうか?
K:国産材ですと、スギ、ヒノキ、カラマツがメインです。輸入材ですと、ホワイトウッド、ベイマツ、レッドウッドといった材種が中心になります。国産材が全体の7割程度です。
木材は材種によって強度や性質が異なりますので、適材適所で使っていくことになります。たとえばスギなどは、ヒノキ、カラマツと比べると強度は劣りますが、集成材にすることで充分な強度を確保できます。国内の集成材メーカーで製材された集成材を仕入れて、当プレカット工場で必要な部材に加工して使用していきます。
――積極的に国産材を使用されているのですね。日本では、国内の森林荒廃が問題視されています。国産材の利用は、SDGsのひとつにもなっている「森林の回復」にどのように役立つのでしょうか?
K:日本にはたくさんの山林があります。しかし、住宅に使えるくらいに育った木でも、伐採に適した時期を過ぎてしまうと、曲がってきたり腐ってしまったりして何にも使えない状態になってしまいます。そうならないように、定期的に管理をして森林の保全をしていくことが必要です。
昨年(2021年)ピークだった、いわゆる「ウッドショック」では、輸入材がなかなか入って来ない、高騰してしまったということで、国産材の利用が促進されました。
しかし、急に製材メーカーに大量に木材をつくってくれと言ったところで、急には増やせません。その理由として一番に上がるのが、林業の人手不足でした。
建築業界全体で国産材をたくさん使うというしくみづくりによって、需要が増えて林業が活性化すれば、人手不足も解消できます。
国産材を積極的に使うことによって、日本の林業が活性化し森林保全につながるといいなと考えています。現在は国産材が7割ですが、もっと増やしていきたい。10割も可能だと考えています。
――SDGsのひとつに「廃棄物の発生削減」という目標があります。こちらの工場では、廃棄物を出さない取り組みをされていると聞きました。どういったことを行っているか具体的に教えてください。
K:当工場では、木材加工と利用の各プロセスで、ゴミを出さない・廃棄物にしない取り組みを行っています。順にご説明します。
利用分に応じた仕入れと適切な在庫管理で、木材の廃棄を防ぎます。
たとえば4メートルの木材から3メートルの部材を加工すると1メートルの余剰分が発生しますが、これも無駄にせず別の部材の材料として利用します。30センチくらいになるまで使い切り、ついにプレカットとしての使い道がなくなったものは、リサイクル業者や集成材や床材などのメーカーに出して活用してもらいます。
木材加工につきものの、大量に発生する「おがくず」も、豚舎・牛舎などで活用する専門の回収業者に渡します。工場内には、ずっとおがくずを吸い取っている集塵のホースがあり、そのホースによって工場内のサイロに集められます。場内におがくずが舞っているということは一切ありません。
そして、最終工程となる建設現場。一棟分を正確にプレカットした部材を使うので、建設現場で無駄になる木材は基本的に発生しません。
――プレカット工場は、一般の人でも見学可能とのこと。何を見学することができますか?
K:加工場の横に、カラス張りの約100メートルの見学者通路を設けていて、まさにいま加工している様子を見ることができます。
また、アイダ設計で採用している断熱材や、内装のクロス張り仕上げの下地材などに利用する石膏ボードなどの展示もあります。
ただ、現在は感染症の感染拡大防止の観点から工場内での見学は中止しており、オンラインで視聴いただけるVR(ヴァーチャル・リアリティ)での工場見学を実施しています。
いつもは予約制のオンライン見学ですが、2022年7月21日~8月31日の夏休み期間は一般公開を行います。予約なしでどなたでも、いつでもご覧いただけますよ。
オンライン工場見学はコチラ!
https://www.aidagroup.co.jp/p/precut/onlinetour
K:プレカット工場は、「自社一貫体制」を掲げてやってきたアイダ設計として、お客様の安心・信頼につながる品質管理および適切なコストダウンのために重要な役割を担っています。
アイダ設計の家づくりを、包み隠さずお見せしている工場です。ぜひ一度見学してみてください。
――さまざまな職業に触れる機会として、SDGsのひとつでもある子どもたちの教育支援にもつながりますね。本日は、ありがとうございました。
今回は、アイダ設計のプレカット工場でのSDGs達成に向けた取り組みについて伺いました。
家を建てることが環境破壊につながってしまわないよう、家を遺すことになる未来を生きる子どもたちのためにも、ハウスメーカー・工務店選びにはSDGsの視点を取り入れて賢い選択ができるようにしたいものですね。
>>アイダ設計について、SDGsの取り組みについて詳しくはこちらから
2031年1月に創業50周年を迎えるアイダ設計では、住宅事業を展開するハウスメーカーとして、このSDGs達成に向けた独自の取り組みを展開しています。
今回はその一つである、自社プレカット工場(茨城県坂東市)での取り組みについてお聞きしました。
<お話を伺った方>
アイダ設計プレカット事業部茨城工場 部長 小平 謙二郎さん
「プレカット工場」とは、どんな工場?
――まず、プレカット工場とは、何をする工場か教えていただけますか?
小平さん(以下、K):プレカット工場とは、木造住宅の柱や梁などを、木材から一棟一棟の設計に合わせて加工する工場です。
住宅メーカーで、プレカット工場を自社で持っている会社は少なく、関東では当社を含め3社程度です。
プレカット工場で精密に加工した部材を使うことで、建設現場で無駄なく正確な作業がスピーディにできるようになります。
プレカット工場での加工プロセス
K:プレカット工場での加工の流れは、おおよそ次の通りです。- 設計:CAD部門で、加工する部材を設計
- 仕入れ:仕入れ部門で、必要な木材を仕入れ・管理
- 加工:最新鋭の加工設備で加工
- 検品:人の目で一本一本検品
- 梱包:一棟分ずつまとめて梱包・保管
- 出荷:建設現場へ適切なタイミングで搬出
機械加工で難しい部分は、工場に常駐している手加工大工が、昔ながらの墨付けをして加工しています。
建設現場で正確な施工をするためには、部材が正確に設計されていることが最も重要です。そのためプレカット工場の肝は、その設計を担っているCAD部門。人材の強化には力を入れています。
また、仕入れ部門での適切な大量発注によって、建設費用のコストダウンにも貢献しています。
持続的な森林回復につながる国産材の利用
――どのような木材が使われているのでしょうか?
K:国産材ですと、スギ、ヒノキ、カラマツがメインです。輸入材ですと、ホワイトウッド、ベイマツ、レッドウッドといった材種が中心になります。国産材が全体の7割程度です。
木材は材種によって強度や性質が異なりますので、適材適所で使っていくことになります。たとえばスギなどは、ヒノキ、カラマツと比べると強度は劣りますが、集成材にすることで充分な強度を確保できます。国内の集成材メーカーで製材された集成材を仕入れて、当プレカット工場で必要な部材に加工して使用していきます。
――積極的に国産材を使用されているのですね。日本では、国内の森林荒廃が問題視されています。国産材の利用は、SDGsのひとつにもなっている「森林の回復」にどのように役立つのでしょうか?
K:日本にはたくさんの山林があります。しかし、住宅に使えるくらいに育った木でも、伐採に適した時期を過ぎてしまうと、曲がってきたり腐ってしまったりして何にも使えない状態になってしまいます。そうならないように、定期的に管理をして森林の保全をしていくことが必要です。
昨年(2021年)ピークだった、いわゆる「ウッドショック」では、輸入材がなかなか入って来ない、高騰してしまったということで、国産材の利用が促進されました。
しかし、急に製材メーカーに大量に木材をつくってくれと言ったところで、急には増やせません。その理由として一番に上がるのが、林業の人手不足でした。
建築業界全体で国産材をたくさん使うというしくみづくりによって、需要が増えて林業が活性化すれば、人手不足も解消できます。
国産材を積極的に使うことによって、日本の林業が活性化し森林保全につながるといいなと考えています。現在は国産材が7割ですが、もっと増やしていきたい。10割も可能だと考えています。
ゴミ・廃棄物を出さない工場
――SDGsのひとつに「廃棄物の発生削減」という目標があります。こちらの工場では、廃棄物を出さない取り組みをされていると聞きました。どういったことを行っているか具体的に教えてください。
K:当工場では、木材加工と利用の各プロセスで、ゴミを出さない・廃棄物にしない取り組みを行っています。順にご説明します。
仕入れ調整・在庫管理で廃棄ゼロ
利用分に応じた仕入れと適切な在庫管理で、木材の廃棄を防ぎます。
木材を無駄なく活用で廃棄ゼロ
たとえば4メートルの木材から3メートルの部材を加工すると1メートルの余剰分が発生しますが、これも無駄にせず別の部材の材料として利用します。30センチくらいになるまで使い切り、ついにプレカットとしての使い道がなくなったものは、リサイクル業者や集成材や床材などのメーカーに出して活用してもらいます。
大量に発生する「おがくず」も再利用
木材加工につきものの、大量に発生する「おがくず」も、豚舎・牛舎などで活用する専門の回収業者に渡します。工場内には、ずっとおがくずを吸い取っている集塵のホースがあり、そのホースによって工場内のサイロに集められます。場内におがくずが舞っているということは一切ありません。
建設現場で木材の廃棄がない
そして、最終工程となる建設現場。一棟分を正確にプレカットした部材を使うので、建設現場で無駄になる木材は基本的に発生しません。
工場見学できる!
――プレカット工場は、一般の人でも見学可能とのこと。何を見学することができますか?
K:加工場の横に、カラス張りの約100メートルの見学者通路を設けていて、まさにいま加工している様子を見ることができます。
また、アイダ設計で採用している断熱材や、内装のクロス張り仕上げの下地材などに利用する石膏ボードなどの展示もあります。
ただ、現在は感染症の感染拡大防止の観点から工場内での見学は中止しており、オンラインで視聴いただけるVR(ヴァーチャル・リアリティ)での工場見学を実施しています。
いつもは予約制のオンライン見学ですが、2022年7月21日~8月31日の夏休み期間は一般公開を行います。予約なしでどなたでも、いつでもご覧いただけますよ。
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どんな季節でも、快適に過ごすことができる高断熱住宅なら、吹き抜けがあっても、どこに居ても過ごしやすく家族の生活を健康的に守ることができます。
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