家を建てるなら「日当たり」がいいのが正解？ オススメの方角とは

家を建てたら、お庭でガーデニングを楽しんだり、明るいリビングでのんびりしたい。そのためには日当たりのいい家でなくっちゃ！ そう思い込んでいましたが、ある時、友人（共働きの2児のママ）から「日当たりがいいと、家具が日焼けするし、暑いから私は嫌だあ～」と言われてびっくり！

そうか、だれもが日当たりのいい家を望んでいるわけではないのね。それに冷静になって考えてみれば、確かに日当たりが“よすぎる”のも考えものなのかも。


そこでお家の日当たりについてメリット・デメリットをチェック！

みなさんは、どんな日当たり条件が希望ですか？ 理想の家づくりに向けて、ぜひ一緒に考えてみましょう。

「日当たりがいい」とは

住宅の人が暮らす居室には、規定以上の自然光を取り入れることが建築基準法で義務付けられていて、各居室の床面積に応じて必要な窓の大きさが決まります。

これによって必要最低限の採光は得られるけれど、だからといって「日当たりがいい」と感じる明るいお部屋になるかといったら、必ずしもそうではないようです。

家を建てる敷地の周りに家が建っていれば日影ができてしまうし、方角によって日照時間も変わってきます。何より、同じ明るさ・暗さでも、人によってそれを明るいと感じるか暗いと感じるかはライフスタイルや価値観によっても変わってくるもの。

自分たち家族にとってちょうどいい「日当たり」について、まずはよく考えておきたいところです。

日当たりのメリット

それでは、日当たりがいいとどんなメリットがあるでしょうか？ 日当たりのメリットとして考えられるポイントをあげてみましょう。


なにより部屋が明るい環境になるのは嬉しいポイントですよね。

薄暗くて、日中でも照明をつける必要がある家では、気分まで落ち込みそうです。また、寒い冬に、暖房をつけずに過ごせるくらい日光で温まってくれるのも嬉しい限り。快適なだけでなく、省エネにもなりますね。

日当たりのデメリット

一方で日当たりがいいことのデメリットもあります。メリットとの裏返しでもありますが、おおよそ次のようなことが考えられるのではないでしょうか。


寒い冬場は暖かい一方、暑い夏には暑すぎるというのが悩ましい点ですね。窓の簾や外付けブラインド、日差しを遮る庇やオーニングなどで日射対策ができるとよさそうです。

室内のレースカーテンでも日除けはできますが、窓ガラスとの間に熱い空気がこもってしまうので、できれば室外での対策がより有効と言われます。

オススメの方角は？

家の日当たりは、方角との関係と密接に関わります。方角別に日当たり条件をチェックしていきましょう。

南向きの家

日当たりを望むなら、南向きが最適。朝から夕方まで一日を通して日当たりがいい好条件の方角です。

ただし、その分、南向きの敷地は人気が高く価格も高くなりがちです。

東向きの家

朝日がのぼる東向きの家は、朝方から午前中の日当たりが良好。午前中に家で活動することが多いライフスタイルの方にはオススメです。

朝の光を浴びることで身体のリズムが整い、質の高い睡眠が得られるともいわれています。逆に、午前中はゆっくりと寝ていたいという方は、日差しを遮る遮光カーテンなどの工夫が必要になりそうです。

西向きの家

夕方の西日がよく入る方角です。西日は光が強いため、夏場は特に暑いといったイメージがありますが、美しい夕日が眺められる方角でもあり、ヨーロッパでは人気とも言われます。

夜型のライフスタイルの場合は、朝日が眩しい東向きより西向きの方が、快適に過ごせるかもしれませんね。

北向きの家

1日を通して日当たりが悪く、北側の雨樋や外壁には苔が生えたりとジメジメする可能性もあります。

一方、日差しが入らない分、室温があがりにくく比較的涼しいというメリットも。インテリアや家具の日焼けが特に気になる場合には好都合ですね。

明るい家を叶える工夫

ところで、「日当たりのよさ」＝「室内の明るさ」と考えるなら、日当たり条件はそれほどよくなくても、家づくりの工夫で明るい部屋を叶えることはできそうです。

• 壁紙などのインテリアを明るい色にする
• 日差しが欲しい居室（リビングなど）は、2階に間取りする
• 高窓や吹き抜け、天窓で自然光を取り入れる

無理して条件の厳しい南向きの土地を選ばなくても、他の方角の土地の日当たり条件を上手に活用しながら、家づくりの工夫で理想の家づくりができるといいですね。

家を建てるなら、日当たりのいい家にしたい！ 誰もがそう願っていると思っていたけれど、家族のライフスタイルや価値観によっては、日当たりのいい家が正解とは限らない。日当たりによって得たい暮らしを、家づくりの工夫で実現することだってできそうです。

家を建てるなら、準備段階からしっかりと考えて、家族の理想に叶う「いい日当たり」の家を建てたいですね！